五日目の夕方

37.5度。

まじ、上がらんな、熱。
下がりもせん。
どういうことや。
ずうっと微熱が続く。
こんなの経験したことない。

熱がこもる。

咳は出てない。
舌は痺れはましだけど、味がおかしい。

ちょっとしんどい。
今日は寝転んでる時間が長かった。


夫母、「ほんとにアレっぽいわねえ。どうしてかかっちゃったのかしら?あんなに気をつけていたのに。」


目かな?
目はノーマークだった。
鼻までは気をつけてたんだよな。

そう、私は思った。

目も洗った方がいいかもしれないね。
粘膜だもんね。



さて。

5日目の夕方、割と恐怖感が増す。
このわたくしでも、ちょっと怖い。
なぜならば、一週間くらいで、治る人と重症化する人に分かれるらしいからだ。

ボチボチ、分かれ目よ。

しかし、重症化はせず、だらだら三週間続いた人もいる。

なんせ、わからん。
未知。


がんばれ、私の免疫。

なんとなく免疫が、あたふたしてるのが、わかる。
いろいろやってみてる感じ?

私はうっかり、あれ?いつもと違うな、捕まらないな?と免疫とアレが鬼ごっこしてる姿を想像してしまい、恐怖だったのに、笑ってしまった。

いるならアレを捕まえて、くるくる巻きにして、「以後ご迷惑はおかけしません」と一筆かかせて、ポイしちゃってくれ。

がんばれ。


(これは性格だけど、どうにも深刻になりにくいのよね。)




でも、免疫でしょ?
私は、メタファー、使えんんじゃないのか?と、その後にふと思った。
いけるんじゃないだろうか?


この際、なんでも使っておこう。


がんばれ、免疫。
それは例えるなら、優秀なおもちゃの兵隊さん。
レーザービームを持ってる。

アレは、すばしっこいネズミ。


私は、優秀なおもちゃの兵隊さんを励ますため、iTunesで、威風堂々を流した。



で、どうよ?

今は21世期。
ここは日本。

検査してもらえねえ、病院行けねえ(まあ、行っても同じ。薬はない)。

自分の免疫を高めるのみに頼るのみ。
人間は進化したようで、進化してない。


今、一番信じられるのは、たくさんの人が、私のために、大丈夫なように祈ってくれたこと。


がんばれと励ますのは、自分の免疫。

太古の昔と何も変わらず。

いや、少し違う。

市販薬はある。飲んでる。
しかし、エビデンスは何もない。
効くか効かんか、もはや人体実験。
(だから、ここには名前を書けない。責任が持てない。ごめんなさい。)


そんな中、実の母がLINEしてきた。
「お父さんにね、あなたが、アレの疑いで寝てるって言ったらね、どうせ軽症や、大したことないって言うから、もう腹が立って。」


私は、父らしいと思った。
この父、昔、私が意識なく眠り続けた時、「お嬢さん次第です。諦めてください」と医者に言われた病院の廊下で「生きているのがそんなに辛いなら、死ぬのも悪くない」と言って、母を激怒させたことがある。


その記憶を思い出し、そうね、私次第と思った。
私の免疫次第。

大丈夫なんじゃね?と、私は少し気が楽になり、もう一度、免疫を励ますために、威風堂々を聞いた。


さて、ボチボチ、クライマックスである。
あんまり、病気ネタで連載するのもね。

私、ほかに書きたいことがある。
やらなきゃいけない仕事がある。
どっちにしろ、しばらく外には出れないのだが、(良くなってから二週間でしたっけね?)、ボチボチ、めでたく大団円と行きたい。


5日も相手をしていれば、優秀なおもちゃの兵隊さんたちも、すばしっこいネズミの捕まえ方を見つけたんじゃないかしら?

作戦会議も終わったんじゃないかしら?

さあ、がんばれ。



5日目に必要なこと。

気持ちを上げる何か。
気持ちが下がると、免疫下がる。