ダークサイド、ブライトサイド

ひとつの物事には、必ず、ダークサイドとブライトサイドがある。

「来年は、きっとベビーブームよ。たくさんの赤ちゃんが生まれる。それから結婚する人もきっと増えるね」と言った私に、母が、「あなたは、本当にのんきねえ」と言った。


「今のことがなければ、今年はきっと戦争が起きた。戦争よりはずっとましよ。人を憎まなくてすむもの。人と人が助け合えば、それでいいんだもの」と言ったら、今度は母は、「それはお母さんもそう思うわね」と言った。

「戦争が起きたら起きることと同じことが今起きてる。物はなくなる、仕事もなくなる、子供の教育は止まる、人は死ぬ。儲かるのは薬品会社。経済ボロボロ。人は怯え、恐れながら暮らす。
日本にはなかっただけで、毎日、世界のどこかでは同じ状況があったのよ。
家が壊れず、殺し合うわけじゃないから後に禍根を残さないだけ、こっちの方がましよ。」と、私は言った。


母は、先週、私を助けたばかりである。

我が家のトイレットペーパーの補充係である夫が、単身赴任で不在で、我が家のトイレットペーパーがなくなりかけたのだ。

ニュースを知らず買いに行ってみたら、どこも売り切れだった。
仕方なく私は実家にトイレットペーパーをもらいに行った。


「中国の空の空気がきれいになったらしいよ。人口衛星の写真を見たわ」と私は言った。
母は、「空気はきれいにできるのね」と言った。


「人間は一度しか死ねないもの。そして、必ず死ぬものだし、死に方は選べないもの。どこで死んでも、私の寿命よ」と、私は言った。
母は、「それもそうね。お母さんはまだ死にたくないけど」と言った。


母が「あなたは、ほんとに怖くないのねえ」と言った。
私は、違うよ、お母さん、と言った。

「もしも、私の命が残り少ないとしたら、恐怖に怯えてすごす期間が最後なんて悔しいでしょう?
病気になるのは仕方ないけど、ウイルスごときに、私の人生を譲りたくないのよ。
私は、幸せでいたいのよ。ようは、わがままなんだわね」と言った。


ちなみに、母と私の会話は通常、標準語で交わされる。
関西に50年住んでいるが、母は関西弁をガンとして話さない。


私は、ダークサイドの把握はするが、心はブライトサイドに譲る。

それが、私が、ジーザスと約束したことだからだ。

"私たちは見えるものによらず、信仰によって歩んでいます。"
コリント人への手紙 第二 5章7節


心が信じるものが人生を作る。
私は、ダークサイドは眺めるが、心はブライトサイドに譲る。

無理やりっぽいけど(笑)、一応、聖書でオチをつけた!

ほんで、多分、聖書の解釈は一般的な解釈とは違うから参考にしないでね!
この場合の解釈は、神の愛を信じるだろう、教会的には多分。


神の愛と一言で言いますがね、と、次のネタを思いついたところで、宿題完了。