前髪のはなし2



前髪のはなし、その2


中学一年生。


ある夜、母が、私の前髪を切りすぎた。

それで私は、雑誌か何かで見た「髪が早く伸びる方法」を試すことにした。


それは、マヨネーズを髪の毛に塗るという方法だった。

私は、お風呂で、前髪にマヨネーズを塗りたくった。


朝、前髪はベタベタしていた。(当然だ。)

私は、ティモテというシャンプーで、朝からシャンプーを三回して学校に行った。

前髪は、まだベタベタしていた。


「前髪どうしたん?」と三回目に人が聞いた時、私は決めた。


家に帰ろう。


そして、私は鞄を持って職員室に行き、先生に言った。

「気分が悪いので早退します。」



それはまだ、朝のホームルームが始まる前だった。

そして私は家に帰り、二度と母には髪を切ってもらわなかった。


「私、美容院へ行く!お金頂戴!」と私は言い、なぜかは知らないが、まだ小学生だった妹まで美容院に通いはじめ(なんでもマネしていたから、きっと、私も行く!と騒いだ)、母の床屋さんは終了した。