日課

チェルシー(猫)には日課がある。


それは、レイチェル(猫↓)を一日一回、全力でパンチすることだ。




主に、このようにレイチェルが私のそばでくつろいでいる時を狙う。
だいたい、夜、みんながまったりしていて、もも(うさぎ)は庭に散歩に出かけている時だ。

チェルシーだけ赤ちゃんの時からうちにいて、またいつまでもすることが赤ちゃんぽいので、同じように甘えたのレイチェルにやきもちを焼いているのかもしれない。

チェルシーはトコトコやってきて、「なんでそこにいるのよ。」とでも言いたそうにレイチェルを両手でパンチして、睨みつけてから立ち去る。
チェルシーは、大概、よく鳴く猫だが、その時は唸り声も出さず、それ以上には発展しない。

最初の頃は、そんなチェルシーに怯えていたレイチェルだが、最近は、チェルシーはパンチ以上はしてこないと悟り、パンチされたあとに、「おちびさんは仕方ないわねえ。」とでも言うようにあくびをする。
レイチェルは優しくて大人しい猫だが、なかなかたくましい。


体はチェルシーの方が小さいので、小さい猫が自分より大きい猫をパンチするその一連のやり取りの流れは、私が見ている分には少しユーモラスで、私はいつも、レイチェルをなぐさめながら、笑ってしまう。


他にも明らかにチェルシーとレイチェルは気が合わないと思われることがあるのだが、よくわからないのは、この2匹がたまにくっついて寝ていたり、一緒に走り回って遊んでいることだ。

私が「行動が解せない。一貫性のない適当な性格だよね。」と言うと、夫は「飼い主と同じやな。」と笑った。

猫達の飼い主は、私ということになっている。
理由は、全員、私について歩くからだ。


さて、チェルシーが、レイチェルに「私たち、仲良くないんだから!忘れないでよね!」とつい自分もうっかり忘れてしまいがちなことを無駄に律儀に確認する日課をこなす頃、モニカはどうしているかというと。





だいたい、ひとりのんびり眠っている。
モニカは争いには非介入。

誰とでも仲良くする平和主義者のモニカだった。