場所、居場所

社会の中の自分の役割。
使命とか、才能とかともいいますが。

はっきりと、これが私の役割だ!と決めて社会人生活を始められる人はいったいどれだけいるのだろう?

それは、これがやりたい!とは、また別の話で、その最初に描くやりたい!ことと、役割が一致していた幸せな人もまた、いったいどれくらいいるのだろう?


私が、社会人になった時に決めたただ一つのことは、自分を使って、人の喜びや幸せに貢献したいということだった。
そして、そこだけは、ブレずにここまでやってきたけれど、役割を私は掴みきれなかった。

私の仕事は、ジャンルを特定せず、広がり続けるようにも思え、他人も私の仕事がわからなかっただろうが、一番、わからなかったのは私自身かもしれない。
自分は、いったいどこへ向かっているのだろう?


だが、様々に展開する私の仕事は、ある一つの要素でくくることができるような気がすると、数年前からぼんやり感じはじめ、そして最近、そうだ、と確信した。

だから、セッション技法として、クリーンランゲージを選んだのだということも理解した。
その技法は、他の技法より、それに対する比重が高い。
それを、いかに保つか、そこが勝負といっても過言ではないかもしれない。


私の仕事は、私の役割は、場を作り、場を整えることだ。

場所。


そうして振り返ってみると、いつも、場所は私の人生について回った。
プライベートでも。

私は、場所を探していることが多かった。
簡単に言えば、引っ越し先だ。

これは仕事ではやらないが、私の選ぶ部屋は評判がよく、友達や親戚が、部屋を選ぶ時に見てくれと、住所や写真を送ってくる。

私が見るのは、住所や写真から現れる雰囲気というか空気感だけだが。
住所もまた、空気感を持つ。


また、すでに4軒、不動産の売買に絡んだことがある。
古くなった不動産を、処分するのもまた、なぜか縁がある。
家は場所だ。


サラリーマン時代の仕事は、いつも、新しい事務所の立ち上げだった。
部屋を選び、そこで働く人を選び、事務所という場所の空気、クライアントとの間の空気を作っていく。
そして、自分たちの居場所を作る。

ブライダルの中で、私が関わっていたのも、場の雰囲気に関わる仕事だ。
場の空気を作る仕事。


グラフィックの仕事も、新しく始まることのチラシやホームページ、名刺を作っていることが多い。
それは、社会の中に、新しく生まれる何かの居場所を作るのを手伝う仕事だ。
その人らしい居場所。


クリーンランゲージのセッションは、メタファーランドスケープを作る。
メタファーが配置される場所。
その中で、クライアントがのびのびと自己探求できる場を保持すること、その中でクライアントが迷子にならないようにすることが、私の仕事だ。


場所。

場所だ。


場所が、私の役割だ。



22歳の女の子にわからなかったのは当然だ、と私は思った。

本人が意識的でなくとも、どの役割もそうであるように、好む好まないと別に、それは回ってくる。

役割や才能は、欲しいものを与えられるわけではないし、わかりやすいわけでもなければ、他人と同じでもない。

あるのはただ、それを好きになるかどうかだけだ。


場所。


薄ぼんやりと把握していたそれを、はっきり自覚した経緯は、他人の言葉だ。


そして、場所は、有形無形のどちらもがある。


場所。


さて、それはどのような場所なのか?
どんな場所を作りたいのか?


それについては、22歳が最初から述べている。


人の幸せや喜びを生み出す場所。


自分を使って、人の幸せや喜びを生み出す場所を作ること。


私が私の人生を輝かす時、そこには、場所がある。


と最後まできて気づいたが、この日記は、一つ前の続きである。
自分の人生を輝かしたい、と、私が気づいたから、ならば、、、と、私が私に教えてきた。


自分はいつでも、自分が望むことの役に立ちたいものだ。
望みを明らかにするならば、自分は自分の最強の味方でいてくれる。
自分に嘘をつくならば、自分は自分に付き合ってくれる。
嘘をつきたい、が、望みだと判断するからだ。
自分は自分に親切だ。

輝かしたい、ならば、気づけ。
その方が全力が出せる、と、私が私に教えたようだ。


おわり。