人の世の営み : 薬に対する陰謀
なぜ、これをぶち壊したいのかわからないが、私は、最近の世で語られる陰謀論が嫌いだ。
スピリチュアルブームの時にも、陰謀論好きな人はたくさんいた。
その時、私は、あるSNSでそれを語った人と大げんかをした。
その時、陰謀論者は、癌の治療薬が陰謀だと言っていた。
私の父は、その前年、その人が陰謀だという人を滅ぼす薬で命が助かっていた。
父の癌はステージⅣで、余命宣告されていた。
その薬がなければ助からなかったとお医者さんは言った。
今、父がかかった癌と同じ種類の癌にかかる人は、多くが助かる。
その癌は、高齢者だけを蝕まない。
あなたを信じて死ぬ人が出た時、あなたはどうするつもりだと、私は言った。
あなたが言っているのは事実ではない、現に、私の父が助かっていると。
私は、その後、相手が私に言ったことに呆れて、喧嘩をやめた。
相手は、私が父を思う気持ちが父を治したと言った。
私は、あかん、馬鹿を相手にするのはやめようと思った。
人が人を愛するだけで病が治るなら、この世はもっと早く人口爆発していなくてはおかしい。
幼くして病で亡くなる子供がいるのはおかしい。
薬に対する陰謀論は後を立たない。
今、当たり前に誰もが疑わない天然痘のワクチンが生まれた時から。
昔は悪魔、今、陰謀。
人は自分が理解できない新しいものを恐れることがあるから、その恐れが生み出すものだろう。
実際は、ただリスクがあるだけの話でも。
そして、リスクについて、誰にそれが起きるかがわからないだけだとしても。
陰謀論者には、薬品会社は常に悪の手先である。
けれど、その人たちも薬を飲む。
そして、たくさんの薬が苦しむ人を痛みから解放してきた事実がある。
自分や社会が得ているベネフィットは、陰謀論からは抜け落ちる。
おかしなロジックだ。
私には、陰謀論は、ようは誰かが得る金銭的な利益が面白くない心が現れているように見えている。
ビル・ゲイツは常に陰謀論の先頭を走るが、インターネットがこの世に与えた恩恵や、彼が他の億万長者達と作っている財団は無視される。
それから、新しいよくわからないものが怖いという自然な気持ちを受け入れるのが難しいのだと感じている。
もう一つ、根本的に、人間を信じていないのかもしれない。
薬に対しては、特にそう感じる。
なぜなら、薬は、自己選択で接種するものだからだ。
誰も無理強いしない。
社会主義国すら、強制はしない。
お金かかりますからね。
私が興味深いと感じるのは、陰謀論を唱えるのは、論理的に物を考えるのが苦手な人ばかりではないことだ。
普段はクレバーな人もそこに引っかかる。
なぜ、それを信じられるか、私はそれが興味深い。
人は善か悪かに二分できる簡単な作りをしていない。
この世に、完全な善人も、完全な悪人もいないと、私は思う。
私が、薬に対する陰謀論を悲しく思うのは、そこには、人を救いたい一心で研究に励んだ研究者の存在があっただろうことを考える時だ。
休まず製造を続ける薬品工場で働く人たちのことを考える時だ。
そりゃ、時には、ミスするけれど。
薬にリスクがあるのは当たり前の話だ。
リスクがない薬はないと知らないことが不思議だ。
そしてみなが求めるものを作った人が儲かるのは、資本主義の世の当たり前の仕組みだ。
なぜ、それが陰謀となるのかが、私にはやはり理解できない。
私には、それは陰謀でもなんでもない、ただの人の世の営みにしか見えない。
そして、薬の陰謀論を唱える人は理解すべきだ。
新しい薬を接種するには、誰にも勇気がいる。
誰もがリスクを背負う。
その個人の選択に、恐怖を増やしているだけだということを。
他者に恐怖を与えるその行為は、よほど陰謀だということを。
平和とは、ほど遠い行為だということ。
薬の接種は自己選択だ。
事実でないこと、根拠の明らかでないことで、他人の選択の邪魔をしていることに気がつくべきだ。
その話のソース(出どころ、源)はどこ?
薬には常に接種リスクがある。
そこに、わざわざ陰謀は必要ない。
常に、リスクがある。
そして今、世で話題の争奪戦の注射に関しては、手に入れたくても手に入らない発展途上国の人たちの存在を、完全に無視した論調だということに気がついた方がいい。
百歩譲って陰謀論を採用したとして、陰謀を立てるなら、注射を打てないそちら側の人であるはずだが、注射を作ったのはそちら側の国ではない。
買い占めている国々一覧には、日本の名前が登場する。
選べる立場にいるありがたさに、先に気がついた方がいい。
恵まれていることを、自覚した方がいい。
最後に、私が、今回のは陰謀ではないと言い切るのに根拠とするニュースのリンクを貼っておく。
陰謀論者の人がよく引用する民族のニュース。
https://www.msf.or.jp/news/detail/headline/pse20210303nt.html
違うよ。どう考えても。
ただ治験の期間が短いだけで、長期的リスクが確認できていない新しい注射だと、私は思う。
その未確認の長期的リスクと自分の年齢や体、病気のリスク、社会状況をどう考えるかだけの話だと思う。リスクはないかもしれない、あるかもしれない。
それは誰にもわからない。時が経つまで。
よくわかんないものは怖いよね。
私も新しい注射は怖い。
(私は新しくなくても、注射は怖い。笑)
そしてただ、怖いでいいんじゃないかなと思ってる。強くないもの。
賢いふりをする必要も、強いふりをする必要もないもの。
あとは順番が来た時に、状況と合わせて考える。当分回って来ないから。
ヘナチョコな私と一緒に、さあ、言おう。
ご唱和ください。
はい。
怖い!こわ〜い!
その時、人は、陰謀論から自由になれる。
平和がそこにある。