仕事のモチベーション
仕事をするモチベーションは変わる。
最初にセッションをはじめた10年前、私のモチベーションは、「お母さん、または、これからお母さんになる人達が幸せになる手伝いをすること」だった。
多くの母親は、子供の幸せを願う。
その気持ちはきっと、自分自身の幸せを願う気持ちとは比べものにならない強さだろう。
私には知り得ない強さの。
だが、同時に、私はよく知っていた。
自分が幸せになろうとしない母親の元で育つ子供のつらさを。
自分の傷を癒そうとしない母親の元で育つ子供の苦労を。
お母さんが幸せなら子供は幸せだという思いが、私のモチベーションだった。
女性向けのセッションを選んだ理由は、子供の幸せのためだった。
それが、私のモチベーションだった。
当時、セッションのクライアントさんだった人たちの何人かは、今でも、たまに連絡をくれる。
手っ取り早く生活費を稼ぐためというごく現実的な理由で、できることをしただけの過去の自分が、いくらかでも、幸せなお母さんになることに貢献できたことは、よかったと思う。
頑張ったのは、私ではないけれど。
頑張ってくれてありがとう、と思う。
時が流れ、やがて、今、私は主に仕事の話を聞いている。
いつしか自然に流れがそうなった。
自分としては、こちらの方が、気質的には向いていると感じている。
改めて考えてみると、流れがそうなり始めたのとリンクしていることがある。
それは、私自身の実家と私の関係性、それから、私の実家の家族の変化だ。
数年前のある日、奇跡のような一日があり、私はその日、たった一枚の写真を手に入れた。
(どこかに書いている。)
多くの人が当たり前に持っていて、私は持っていなかった、全員が笑顔の家族写真を手に入れたそのあと。
家族写真の枚数は増えていった。
家族で集まる機会を、家族全員が作ろうとしはじめたからだ。
何かを補うように。
持たないものを、持つものにするために。
そこには、子供の私や妹は、もういなかったが、私たちが大人にならなければ手に入らなかったものだったということもまた私は理解した。
そして、私の中から、不幸せな子供が消えた頃から、仕事の流れが変わりはじめたと、今は思う。
私自身の何かとリンクしている仕事ではなく、別の何かを必要としている人からの依頼が増えた気がする。
私は、自分の傷を使って時間を稼いで経験値を稼いだなと、たまに思う。
簡単な仕事をこなしながら。
自分がある程度想像がつく世界より、想像がつかない世界は、勉強と創造性を必要として、面白い。
人の役に立つか立たないかより、自分が面白いと思うかどうかで判断できる今は、気が楽だ。
気持ちが軽い。
同時に、私は、自分ではこれ無理ちゃうか?というようなことも、相手がGOを出せばチャレンジするようになった。
はるかに自分の能力を超えていることを、どうやれば、形にできるか、そこに頭を使うようになった。
話は、過去が関係する現在から、現在が生み出す未来と、「未来のために使える過去」に移り変わった。
そうする中で、私は、癒そうとしない時、深いところの癒しに手が届くという体験をたくさんするようになった。
しかも、早い。
止まって向き合うのではなく、違う作業をしながら、それが同時に起きているのを感じる。
ブログを書いていなければ、見落としたくらいのスピードだ。
現在、私の仕事のモチベーションは、休むため、だ(笑)
ばっと仕事して、休むため。
私は、休みが大好きだからだ。
そして、これは自分にはきっといいやり方だと感じている。
私のモチベーションが立派である必要はない。
思うことと仕事の質は、この場合、関係ない。
私が嬉しいことがモチベーションである必要がある。
そして、それでいい、と、父の背中が教えてくれた。
遊ぶように仕事をして、そして、休むために働く。
父は、77歳まで、会社に引き留められて働き続けた。
彼の口癖は、「僕は、遊ぶために働いている」だったが、引き留められていたところを見ると、仕事(だけ)はちゃんとしていたのだろう。
社会の役に立つ!という崇高なモチベーションは、それが、やる気を生むならそれでよく、だがしかし、やることそのものとそれがリンクするかどうかは別の話だ。
私は休むために働く。
私が一番幸せなのは、何にも問題がない状態で、ひとりでだらだらゲームしてるか本を読みながら、お菓子か宅配ピザを食べてる時だ。
この時間が至福。
これはもう、何十年もそうだ。
そして、今後も変わらないだろうと思われる。
何も気にしなくていい、自分のことだけ考えていい、話さなくていい、というのが、私のほんとの休みだ。
ひとりの空間が好きなんですね。基本。
その時間を生み出すことがモチベーション。
何にも問題がない状態で、という条件のために、以前より、ハードルは上がっている。
私が休むためには、周りの幸せや喜びを手伝う必要、祈る必要、スムーズな仕事運営に工夫する必要が以前よりもたくさん必要になったからだ。
頭をいっぱい使う必要がある。
でも、モチベーションは、休むこと。
これは譲らない。
もはや、誰かの幸せや笑顔に自分が貢献できるとは、私は思っていない。
それは、ジーザスがやるの。
だから、ほっといていいの。
私は、ただ、仕事すればいいの。
いいように使ってくれるはずだから。
上司はジーザス。
だいたい優しい上司にしか当たったことはないけれど、この上司はずば抜けて優しい。
あと、アウトソーシングは、ホーリースピリットネットワーク。
これ、まじ、仕事が早い。
そして、人間の仲間と力を合わせる。
これ、一番、大事。
毎日の中にある数時間の休みのために、そこを、ああ幸せだと過ごすために働く。
それが、私のモチベーション。