変わりたい、と、変わりたいんだけど
変わりたい。変えたい。
と。
変わりたいんだけど。変えたいんだけど。
この2つの思いは、似て非なるものだ。
〇〇したい、と、〇〇したいんだけど。
最初にあげた例だと、どちらも、変わりたい、変えたい、がついてはいるが、後者の表現で、その後ろにある、「だけど」がついた瞬間、それは願いや望みではなくなる。
本人は、願いや望みを話していると思いがちだが、実は違う。
クリーンの質問を使う時は、この2つの思いははっきり区別して扱われる。
〜だけど、を切り捨てるわけではなく、〜だけど、を尊重するからだ。
変わりたい(変えたい)とクライアントが言えば、
その変わりたいについて、質問する。
例えば、
その変わりたいはどこにありますか?とか
その変わるはどこにありますか?とか
その変わりたいについて、他には何かありますか?とか
その変わりたいは、どんな変わりたいですか?とか。
変わりたいんだけど、と言った時は、2パターン考えられる。
その変わりたいんだけどが登場した文脈によって、どちらかを使う。
変わりたいんだけどという時、あなたは何が起きればいいのでしょう?
または、
変わると次に何が起きますか?
あまりにも、クライアントが、だけどだけどを繰り返していたら、だけどについて尋ねることもあるかもしれない。
繰り返して言う言葉は、その人にとって大事な言葉で、それについて話したいというアピールだからだ。
その、だけど、について他に何かありますか?
とか
その、だけど、はどんなだけど?
だけど、を大事に扱ってみることで、変わらない理由がわかることもあるかもしれない。
変わりたい時に人は変わるのであって、変わりたくない自分がいるのに、無理やり変わることを自分が自分に押し付けて、ストレスになってしまうより、
一度、
〜だけど、の奥にあるものを覗いてみれば、もしかしたら、変わりたいと思わない理由が見えるかもしれない。
それは、変わりたいという思いより、大事な思いのことだってあるかもしれないし、顕在化していない、何か別の願いが隠れていて、なんらかの調整が必要なことや、願いの再構築が必要なこともあるかもしれない。
もしも、変わりたいんだけど、変われない、〇〇したいんだけど〇〇できない、なんかがでてきたら、少し、だけど、を見てみるといいかもしれない。
したい時にすればいいのだし、変わりたい時に変わればいいのだし。
とは言っても、タイミングがいつも自分で選べないのも、また人生なのだけど。
幸い、心の中に関わることであれば、タイミングはいつでも自由だ。