秘密
年が明けて、何度かブログを書いては消しの作業を繰り返しました。
ここからここに何を記録していこうか...と迷ったのです。
仕事のことか、精神的なことか、家族のことか。
そして今日、家族について記録することから今年は始めようと思いました。
私が過去長らく心の中を旅した後に辿りついたその先で、手に入れたものは、母だったと以前に書きました。
家族について、過去の話はたくさん書きました。
今日、今の話を記録しておこう、それはもう少し先で、きっと私の宝物になるだろうと感じました。
時間は止まりません。
やがて消えてしまう時間を記録しようと思ったのでした。
ブログは私の日記なのだから。
私が、ようやく手に入れたものは、ほんの一瞬煌めいて、すでに形を変え始めています。
しかし、そこに流れ始めた時間に、もしも名前をつけるなら、愛の一文字だろうと感じるような時が流れ始めました。
そして私は、自分が時間をかけた作業は間違いではなかったことを知りました。
また、これから私が見るものはすべて、優しい時間の中にあるのだろうと思いました。
昨年末、私と父はあることで言い争いをしました。
いつもであれば、実家を出入り禁止になるパターンでした。
私は過去数度、父から出入り禁止を言い渡されたことがあり(笑)、ああ、またか、、、とその時も思いました。
慣れておりまして、ショックは受けません。
ところが父は言いました。
関わりなさい、いつも通りにしていなさい。
ただし、あることにだけ、気をつけなさい。
気づかせるな、というのがそれでした。
介入するな、今から始まろうとしていると君が気づいていることを、気づいていないふりをしろと。
私と父は、喫茶店でその話をし、幾分か、気まずい状態で別れました。
それ以降、父とは会っていませんでしたし、母とも話はしていませんでした。
そして今日、実家で私を迎えた父の表情は、これまでに見たどの父の表情よりも優しいものでした。
私は、父は、私より先に、私が気がついたことに気がついていたのだろうと思いました。
その方針で、言い争いにはなったけれど、私が話したことで、少し父の気が軽くなったのかもしれないと思いました。
私と父は、いわば、共犯者です。
もしかすると妹も。
そこには幼い頃、お母さんには内緒だと、競馬場に連れて行かれた時のような親密さが生まれた気配がありました。
お母さんには内緒だ。
何度か聞いたことのあるフレーズです。
そもそも、我が実家は秘密や内緒が多いのです。
何にも変わらない、いつまでも今が続く。
この世の摂理に逆らった大嘘が存在するふりをし続けること。
何にも気づいていないふりをし続けること。
すべてを笑いでコーティングして、楽しんでしまうこと。
できそうだ、と感じたのでした。