というわけで、PROの復習をします(1):アウトカムだけで終わっちゃった!
前置き。
一つ前からの話の流れで、「やっば〜、すごい適当にやってるわ」と気づいた私は、(言い訳ですけど、適当なのは、私だけのせいでもないと思うのね。日本語がね、日本語がね!笑)まず、自分がシンプルにものを考えることができる言語、英語でブログを一本書きました。
英語だと、私の思考はとてもシンプルになって、いらんこと(余計なこと)を考えなくなります。いらんことを考える余力を、英語は私に与えません!(つまり、ボキャブラリー。少ないことにもいいことはある。)
そこで、今、自分が取り掛かろうとしている問題は「リソースの卵」、これがどうにかなったら、「おまけのいい効果」が登場するはずだよ!と信じている自分を確認してまいりました。やる気が出たわ!
というわけで、ただいまから、私はPROを、自分の言葉で、復習します。
大分マニアックに、細かく復習します。
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PROは、プロブレムーレメディーアウトカムのモデル(PRO model)というのが正式名称のプロセスです。
「なんですか、それは?」
ええ、それを今からご説明してみたいと思います。
まず、なんのためにやるねん?という目的から始めます。
このプロセスでは何をしているかというと、「クライアント(発話者)の発言を、基準に照らし合わせて分類します」
シンボリック・モデリングの中では、最初から最後まで、ずう〜っと、クライアント(発話者)の発言をこの基準に照らし合わせ続けます。それを元に、どのクリーンな質問を使うかを決定しています。
さて、では、まずは一つずつの要素を確認してみましょう。
PROですが、大事な順にいきますので、まずはO(アウトカム)から話を始めましょう。
なぜOが大事かというと、シンボリック・モデリングは「アウトカム志向」の技法だからです。アウトカムが見つけられなくっちゃ、話が始まらないのです。
O:アウトカム
「(クライアントが)望んでいるアウトカム」(Desired Outcome)というのがフルバージョンの名前です。訳はまあ、色々ありますが、大事な部分は、クライアントがです。
他の人がどう考えるかは、知ったこっちゃありません。
もちろん、ファシリテーターがどう考えるかは、知ったこっちゃありません。
クライアントが
この後の基準も、同じですので、まずは、頭に叩き込みましょう。
クライアントが
さて。
このアウトカムの基準。最初に習うのは、この後の2つの条件を満たすものです。
1.(クライアントが)好き、価値を認めている、役に立つと思っている。
2. まだ持っていない。まだここにない。
あれ?・・・何か、似たようなものがありましたね?
クリーンランゲージのトレーニングに一回でも出たことがあれば、ご存知のはず。
最初の最初に習います。
そうです。
2がもしも、「持っている、ここにある」だったら、それはリソースです。
アウトカムとリソースの違いは、「持っているか持っていないか」「ここにあるかないか」、ただそれだけの違いです。
あれ?・・・そう、勘のいいひとはお気づきですね。
つまり、アウトカムが達成されること(望みが達成されること)をシンボリック・モデリングでは、「アウトカムが起きる」という言い方をよくします。
アウトカムの内容にもよりますが、アウトカムが起きることは、新しいリソースが増えることでもあったりします。
願いや望みが叶いながら、リソースが増えていくなんてまあ素敵。
ということが言いたいわけではなく、それも素敵ですが、「新しい」「増える」この2つは、アウトカムを見つけるのに必要な要素なので、こちらも記憶しましょう。
アウトカムは、何かその人が価値を認めていたり、好んでいたりする、「新しい何か」が増える願い、です。
これね、すでにある何かが減る望みは、このあと登場するまた別のものになります。
ご注意を。
これを覚えておくといい理由は、クライアントは「〜したい」「〜が欲しい」とはっきりとはアウトカムを言い切らないことが多いからです。では、そういう人たちには望みはないのでしょうか?
(クライアントが)望んでいるアウトカムの基準にあてはまるものがその人たちの中にはないのでしょうか?
さて、どうなんでしょう?
一番最初に、「あなたは何が起きればいいのでしょう?」と問いかけた時には、「こうしたいんです」とはっきり言ってくれるかもしれません。
でも、私の経験上、大体は、こんな感じです。
例
「もう、すっかり人生が嫌になってしまったんですよね。それで、ちょっと気分転換に旅にでも出たらいいなと思ったんですけど、やっぱり時間もないんですよね。豊かな人生の中にいる自分を想像すると幸せなんですけど、でも、やっぱりそんなの幻想なんですよね。それに、私には、豊かな人生を望む価値はないんじゃないかって思ったりもするんです。だって、今までずっとそうだったし。」
あなただったら、このあとにする質問は何ですか?
色々考えられますね。
ヒントは、シンボリック・モデリングは「アウトカム志向」
私の解釈は後ほどご披露させていただきますが、その前に。
アウトカムは、「それが叶うといいことが起きる」望みではありません。
ただ、今、クライアントが望んでいる、「好き/価値がある」コトやモノや状況で、「今、クライアントはそれを「持っていない」ものです。
そして、そのコトやモノは、(クライアントにとって)「新しく」、それがクライアントの人生に「増える/加わる」ことです。
アウトカムが起きたあと、そのことによってどういう影響が出るかは、また別の話です。
重要なことは、「クライアントがそれを望んでいる」ことです。
「いや〜、そりゃあかんやろ」「あ、それ、起きたら問題が起きるんじゃない?」とファシリテータ~が思う、(クライアントが)望んでいるアウトカムも、そりゃあ登場します。
しかし、あなたがどう思うか、そんなことは知ったこっちゃありません。
「クライアントが」望んでいて、それが「今ここにない」なら、それはPROでは、アウトカムです。
アウトカムを覚えるにあたり、大事な言葉は、これ。
「クライアントが」
では、どうするの?
だって、そのアウトカム、起きたら絶対、問題が生まれるよ?
そう言いたくなりますよね。
そういう時はどうしましょう?
それは、ご自身で考えていただきたいのですが、質問だけさせてくださいね。
「その<起きたら絶対問題が生まれるよ>は、どこからやって来たの?」
ちなみに、この質問は覚えておくと、便利です。
セッション中、ファシリテーターが、自分自身にむけて多用できます。
というわけで、今は、ここまで。
何だか、長くなりそうな・・・・。
例の答えは、そのうち書きますので、ご自身で考えてみてくださいね。
<例>
「もう、すっかり人生が嫌になってしまったんですよね。それで、ちょっと気分転換に旅にでも出たらいいなと思ったんですけど、やっぱり時間もないんですよね。豊かな人生の中にいる自分を想像すると幸せなんですけど、でも、やっぱりそんなの幻想なんですよね。それに、私には、豊かな人生を望む価値はないんじゃないかって思ったりもするんです。だって、今までずっとそうだったし。」
さて、あなたなら、この後、何をしますか?