私が紹介したい世界観

この週末、小さなお勉強会を開いていたのですが。
それが終わって、「私が、紹介したいものはなんなのかな?」と改めて考えておりました。
クリーンランゲージの「何」を紹介したいのかな?と。

確かに、ものすごく優秀なコミュニケーション技法だと思います。
前提を入れないというのは、制限をかけないというのとも似ています。
扱えるテーマがものすごく幅広い。

でも、私が一番紹介したいのは、そこなのかな?となると、いや、どうも、一番紹介したいのはそこではない感じがするな・・・と今朝、感じました。


私が紹介したいのは、その世界観のような気がするな、と。
そのコミュニケーションが持つ世界観。

どういう世界観なのかというと。
つい最近、私は、クリーンランゲージを使ったワークショップに参加していました。
毎度の如く、英語で開催されていたものです。

その中で、五感エクササイズをしました。
五感エクササイズというのは、人間、皆、一般的には(時には障害などで一部ない場合もあるけれど)、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の五感を持っているけれど、人によって物事を認知するときに、それがどう働いているかはまるで違うということを、体験するエクササイズです。

このエクササイズは、クリーンランゲージがらみのワークショップでは割とよく行われています。
簡単なのと、「わあ、人ってこんなに違うのね」というのがわかりやすいからです。
やり方は簡単で、例えば、ファシリテーターが「〇〇を見て」という質問をしたら、参加者は、〇〇をイメージする。
そして、そのあと、それぞれの〇〇を発表していき、そこにクリーンな質問を使って質問するというものです。

この〇〇には、象、犬、猫、猿などの動物が入っていることが多いです。
ほんと、それぞれ、全然違うイメージが登場するので、面白いです。


さて、そんな中、先日のワークショップでは、「塩を味わってください」というお題が登場しました。

そのワークショップの参加者は、アメリカ、イギリス、オーストリア、インド、ニュージーランド、それから日本(私)から参加していました。


塩は一つ目のお題ではなく、そこまでにすでに、私は、ヨーロッパとアメリカの皆様より、インドの人の方が感覚が近い、やっぱり私はアジア人だな・・・とか、色々考えていたのですが、この塩のお題では、もう、ゲラゲラ笑ってしまいました。

ある人が、塩から、ある飲み物を連想したところから話は始まりました。

クリーンランゲージ関係のワークショップでは、基本的には、他人が言ったことに対して、自分の感想は述べないことになっておりますが、そのワークショップでは、その縛りはありませんでした。

それで、まず、最初に、誰だったかが「なんでその飲み物に塩?」と呟くのが聞こえました。


そうすると、ファシリテーターの人が面白そうな顔をして、「みんな、自分なりに、その飲み物を想像してみて」と言いました。


私は、「コンビニの冷蔵庫の中にずらっと並んでいるよく冷えたその飲み物」と言いました。日本だとその飲み物は、たいていは、購入して飲むことが多いと思われ、私の目にも、すぐに、コンビニの冷蔵庫が浮かびました。

イギリスの人は、「綺麗なガラスのピッチャーにその飲み物が入っている」と言いました。

続きまして、アメリカの人。
「その飲み物のことを考えようとしたら、フライドポテトが浮かんだ」と言いました。
それから、「どうもその飲み物には、あまり興味がないみたいで、ポテトの塩が手についてしょっぱいイメージが浮かぶ」とその人は笑って言いました。

続きまして、オーストリアの人。
「自分は、その飲み物が大嫌いだ」と言いました。

それから、ニュージランドの人。
「どうにもわからない、なぜに、その飲み物に塩?」と首を傾げていました。
それから、「それなら、自分は、マルガリータの方がいい」と違う飲み物の名前を言いました。

ちゃんと、言われた通りの飲み物のことを、ちゃんと真面目に考えたのは、なんと、6人のうち、私とイギリスの人2人だけで、あとは、好き勝手なことを言っていました。
一人は、考えたくもない、と言いました(笑)


最後に、元々、その飲み物を答えた人が、「みんなが好き勝手に、自分の飲み物の話をしているけれど、不思議だけれど、嫌じゃない」と言いました。


その話の間中、私は、めっちゃおもろいと、ケラケラ笑い続けていました。


こういう世界観。

それが、私が紹介したいクリーンランゲージの世界観。


そして、そのコミュニティの中には、今も、ウクライナとロシアの人が両方います。