DAY19: 地域格差と二次元空間

そして、私の中に、次に浮かんだのは、これ。


クリーンランゲージやシンボリック・モデリングをオンラインで学習できる環境を提供するために、私は、何が起きれば好いのだろう?



「地域格差なく学べる」、それは、パンデミックがもたらした学習への恩恵だった。

「イギリスが遠い」、その距離のハンデを無くしてくれたのはパンデミックだった。


そして、クリーンランゲージやシンボリック・モデリングは、オンラインで学習できるということを、この三年、私は見続けてきた。


この3年、私はオンラインで学び続けたが、私と人々の心の距離は、私の中で、むしろ縮まった。


それは、人の心の中にある空間や時間、人とのつながりに対する距離は、実にメタファーだと、私に体験させた。


この体験は大きかった。

学ぶ側として。



ファシリテーションのための工夫も、これは仕事でする必要があった。


それで、セッションをして登場するフィードバックも、興味深かった。


そこから、ライブでやるときと、オンラインの時では、ファシリテーターとして、視線と空間の使い方をやや変える必要があると、私は学んだ。


私自身のセッションでも、それを変えたし、自分がセッションを受けた録画を見ても、トレーナーの人たちも、同じことを変更していた。



クリーンランゲージのセッションで、自分の印象を残さないためにする必要があること、自分を消すためにしなければいけないことが、ライブとオンラインでは違うということを、私は、そこから学んだ。


二次元の画面では「目に入るもの」が記憶に残りやすい、ということを学んだ。

自分が映る画面、そこに含まれるものもまた、自分の持ち物だということ。


なぜならば、相手は、選べないから。

目に入るものを。


そして、3年間の後半、おそらくは、同じことに気づいたのだろうZoomが、背景をぼかす効果を導入してくれた。


それは、「自分の持ち物」を見せないようにするための効果。

相手の世界に介入しないように。

Zoomと私が抱く理由は別だろうが、私が必要としたものはZoomと同じだった。



私がもう一つ変更したのは、声の使い方だった。

クライアントが、こちらが聞いているとわかるようにするために、私は相槌を少し打つようになった。

普段は基本は相槌を打たない。


オンラインでやるときは、そうしないと、クライアントが不安を感じることに気づいたからだ。


それから、自分の表情を少し変えた。


セッションする姿勢を変えた。


ジェスチャーの使い方を少し変えた。


クライアントの空間を尊重するために。



そうだ、これらも教える必要があると、私は気づいた。



そして、そうすると。



あるYoutuberの顔が浮かんだ。


なるほど、と、私は気づいた。



今、ここ。