ずっとそばにあったのに | 日本語のシンボリック・モデリング考察


また今日も、マニアックに、シンボリック・モデリングにおける質問の組み立てについての考察。

今日のは、まだ、今、全部、仮説。
でも、多分、いける気がするのでシェアします。

トップの図は、自分の解釈を加えた、シンボリック・モデリングではお馴染みの図だ。

真ん中のターゲットには、シンボル名がくる。

(ずっと、側にあったのに!と、私は、しょうもないことで自分の目が曇っていたことを心から悔やんだ。そして、もしも、リファレンスが参照点だとすぐに気づけたら、10年前に、ここには気づけた。なんて、カタカナに弱いんだ、私!IQがあと40くらい欲しい)


例えば「ネズミ」というシンボルが登場したとして。

英語の場合(仮説)

  1. 「そのネズミはどこにいる?」
    つま先

  2. 「そのネズミについて他に何かある?」
    白い

  3. 「そのネズミについて、他に何かある?」
    ふわふわしている

  4. 「そのネズミについて、他に何かある?」
    いつも寝てばかりいる

「白くてふわふわした寝てばかりいるネズミ」


この時、1の質問は、英語、日本語どちらの言語でする場合でも、最初だと思う。

2、3、4は、一般的に普及している言語に関係する認知モデルの仮説を当てはめるなら、答えが登場する順番が日本語と英語は逆の可能性がある。
2、3、4の答えのどれも、もちろん、真ん中に近い重要な情報である可能性はあるが、日本語の場合、順番が、4、3、2で現れる可能性がある。

  1. 「そのネズミはどこにいる?」
    つま先

  2. 「そのネズミについて他に何かある?」
    いつも寝てばかりいる (4)

  3. 「そのネズミについて、他に何かある?」
    ふわふわしている (3)

  4. 「そのネズミについて、他に何かある?」
    白い (2)

「寝てばかりいるふわふわした白いネズミ」

「白くてふわふわした寝てばかりいるネズミ」


そして、私の頭の中が、完全に日本語の認知の順で動いているのだとしたら、私は、まだ、この話の中心にはたどり着いていない。

話の周辺の話をしている。

でも、書いておかないと忘れてしまうので、書いておきます。
賢い頭を持つ人が、続きを考えてくれたら、私はとても嬉しいので、自由に考えてください。


本日の私が気づいていることは、だから、シンボルにしたいものがあるときは、日本語では、絶対に、質問するのは場所が最初だ、ということだけだ。
でないと、クライアントが周辺から話を初めて、ファシリテーターがその時点で特徴について深堀すると、下手したら周辺で話が膨らんで、本当に必要なシンボルにたどり着けない可能性がある。

特に、不慣れな初心者は、ほとんどの場合、言葉を聞き取るだけで必死で、文脈が追えないことが多く、派手な単語が登場したら、文脈関係なくそこに飛びつく可能性がある。
(まあ、そもそも、その派手な単語の場所を尋ねしまったらどうする?という話はあるが。ここ、要検討)

また、セッション経験がない、または、少ない人は、初期の段階、ラポールがうまく作れないこともある。
それでクライアントが、もしも単なる修飾や、もしくは、まだサイコアクティブになる前に、コンセプトで話をしている状態であれば、聞き手中心の言語の日本語話者は、ファシリテーターが理解できるようにと、気を配っているだけの可能性もある。
そこで話を展開すると、話は、外側の浅いところをふわふわして、一向に、真ん中に近づけない。



それから、マリアンから教えてもらったデイビッド・グローブが使っていた場所の質問と特徴の質問を繰り返してメタファーを生み出す質問の構図は、シンボリック・モデリングの組み立てではないけれど、日本語話者にはかなり適しているかもしれないということだ。(クリーン言語のワークショップでも同じものを聞いたので、クリーン言語を使う人に聞けばわかります)



そして、やっぱり、日本語用がいるんだろうなあ・・・と私は、しみじみ思った。

モデルはシンボリック・モデリング。
メタファーやシンボルを作るところだけ、従来型のクリーンランゲージ。
ランドスケープの発展や展開は、シンボリック・モデリング。

まあ、最終的には、「クライアント次第」だけれど、最初のころにサポートする基本モデルくらいはいるかもね。

クリーン言語で使っているモデルを、メタファー、シンボルの変換につっこめば、それでOKな感じもするけれど。

以上、本日の仮説でございました。

やってみよ。