DAY97: あなたに効くメタファー

 「あなたの人生に効くメタファー、作れます」



クリーンランゲージを、また別の視点から語るなら、クリーンランゲージがしていることは、クリーンな質問を使って、メタファーを生み出すことです。


シンボリック・モデリングでは、クリーンな質問を使って、メタファー以外の言葉を使って、繰り返し起きているパターンをモデリングしていくワークなどもやりますが、まず最初に習うのは、メタファーについてです。



この場合のメタファーは、細かく分けられてはいません。

クリーンランゲージは、隠喩も換喩も、擬人化も、メタファーとして取り扱います。

何かを例えていたら、全部メタファー。


また、シンボリック・モデリングでのメタファーの定義は、何かの体験を「自分が知っている別の体験」に置き換えたものというジョージ・レイコフとマーク・ジョンソンが導き出した定義が採用されています。



さて。


クリーンランゲージはメタファーを生み出す。

クリーンな質問は、最初は、メタファーのための質問でした。

(今は、メタファーのため以外の用途にも使われています。)


シンボリック・モデリングでは、どんなメタファーを生み出しているのかというと。


一言で言うなら、生み出しているのは、その人の人生に効果があるメタファーです。


なぜクリーンな質問を使って生み出すメタファーに効果があるのかといえば。


1.ファシリテーターから提供されたり、ファシリテーターに誘導されて生み出されるメタファーではないからです。その人自身の体と心が体験として知る、その人自身の言葉から生み出される、その人が理解できる、メタファーだからです。


2.その人が、自発的に、その人の内面から、自然に生み出されるメタファーだからです。


3.ただ、メタファーを生み出すだけではなく、そのメタファーをよりよいものへと進化、成熟させるからです。


4.その人の好みが反映されているからです。

「あなたは何が起きてくれたら好いのでしょう?」は、その人の好みを尋ねている質問でもあります。


5.生み出されたメタファーを体感として感じられるように、メタファーを体に結びつけるからです。

「そして、その[メタファー]は、どこにありますか?」という質問が、その役割を果たしています。

この質問は、最初の最初に覚える9つの質問に含まれています。


6.そのメタファーに効果があるかどうかを、セッション中に、時間と空間を動かして確認するからです。

メタファーが生み出されると、そこには、必ず何らかの影響が生まれます。

その影響や効果が、その人にとって好ましいものかどうか、必ず、確認を取ります。



そうして、あなたの人生に効くメタファーが誕生します。




最後に種明かしを。

本日のブログの内容は、博報堂が出しているメタファーについての本から着想しました。


メタファーを使うのは、営業や広告の世界では常識です。


私自身の体験だと、私は営業マンだった時期、私は新規営業では、自分の会社を「私たちには色がありません。私たちは何色にでも染まります。あえていうなら、私たちの会社は虹色です」と言うことにしていました。

このフレーズは、非常に効果がありました。



はっきり言って、人は、メタファーに振り回されています。


私が振り回されがちなのは、「輝く美肌を手に入れる」系のメタファーです。

これはメタファーです。

アンチエイジング、これ、メタファーです。

人は現実には、年齢を重ねるのを避けられませんし、30才の人が5才には戻れません。


「あなたの入浴タイムに、深海の安らぎを」これもメタファーです。「旅の宿」という入浴剤の商品名、これもメタファーです。家のお風呂は、旅の宿ではありません。


株式の世界は、もっとわかりやすいです。

「リーマンショック」

「バブル崩壊」




クリーンランゲージは、誰かが作ったメタファーに、無意識に振り回されるのではなく、その人自身が生み出すメタファーと共に、その人が、人生を共創することをサポートします。


メタファーと共に生きることをサポートします。

その人の「好き」から生み出される世界の中で。



多くのメタファーを使う技法とのクリーンランゲージが生み出すメタファーの1番の違いは、「自分由来で完全オーダーメイドにカスタマイズされていること」ではないかと思います。


だから、効く。

これも、メタファー。