DAY35: ファシリテーターはいいクライアントか?

もしも、「クライアントがすんなり答えに辿りつくこと」や「クライアントがスムーズにメタファー・ランドスケープを発展させること」が上手なファシリテーターがやっていることで、それができない自分は下手なのだと思っていたら、それは少し違うかもしれません。



答えに辿りつく、メタファー・ランドスケープを発展させる、それは、クライアントがすることで、その答えやメタファー・ランドスケープがどのように発展するか自体には、ファシリテーターは関与しないからです。



自分の目がファシリテーターに向いたあと、私が気づいたここが難しいところだなというひとつは、ここに関わることです。



それは、初期の練習中に起きるだろうひとつ。


ファシリテーターは初心者ですが、練習相手のファシリテーターは、「初心者向けの簡単なクライアント」というわけではありません。


誰が問いかけても、初心者が問いかけても、クリーンな質問は作用します。


そして、潜在意識というものは、いつでもチャンスを狙っています。



それまでに自分自身について探求したことや、自分の望みに向き合ったことがなかったり、自分が癒されきってないファシリテーターは多いです。

学ぶきっかけがそれな場合は普通にあると思います。


つまり、初心者の練習相手のファシリテーターは、むしろ、こじれたクライアントであることも多々あるということです。


つまり、初心者がいきなり向き合うクライアントの方が、経験者が練習するクライアントより手強い場合が想定されるのです。



....


私が思いだしたのは、2つの経験。


ひとつは、オレゴンで受けた初心者向けの基礎コースでの出来事でした。

6日間のコースの4日目の午後でした。


その練習では、クライアント役は問題を話して、ファシリテーターはPROの質問を使う練習をすることになっていました。

そしてアウトカムが出たら、ファシリテーターは、クライアントがメタファー・ランドスケープを発展させるのをファシリテーションするのです。


私が組んだ相手は、バインド(二重拘束)を抱えていました。

そして完全にプロブレム志向でした。



だからして、私は延々と、フルシンタックス(完全構文)を使いました。

そして、1シンタックスめと2シンタックスめは、どんどん長い文章になっていきました。



初心者コースだったので使った質問は一つだけ。

「そして、あなたは何が起きればいいのでしょう?」


完全に書くなら「そして、あなたはこうでこうでこうで、そして、こうでこうで、そして、こうでこうでこうなとき、あなたは何が起きればいいのでしょう?」


こうでこうで、の部分は伸び続けました。

そして伸びていく間に、それは自然にメタファーへと変化しました。



今なら違うやり方がいくらでもできますが、なにしろ、それは基礎コース。


私は、アウトカムが出るまで、PROの質問しか使えない。(実際にはいくらでも他の質問は使えますが、初心者はやらない。プロブレムのメタファーの扱いはアウトカムよりリスクが高く、安全性を考慮して。)


プロブレムのメタファーが溢れかえる中、私は思いました。



「簡単な問題を出せって言ってたやんか...。」


しかしまあ、クライアントが言ったことは、最初は表面的には簡単そうな問題だったのです。


しかしまあその奥に、何層にも重なる問題の層がからみ、そして、身動き取れないバインド状態だということに、ご本人も気づいてはいなかったのです。



10分くらいのことだったと思いますが、私はクタクタになりました。


練習相手は、「この話にはたくさんのことが絡んでるってわかったわ」みたいなことを言っていたように記憶しています。



(あまりにもプロブレムが発展しメタファーになっていたため、その日のワークショップ後、そのクライアントのフォローは、トレーナーのマリアンが続きのセッションをやってくれたと聴きました。)



ふたつめ。


それは、ここにも書いた記憶がありますが、ロンドンで受けたクリーンスペースのアセスメントでのことでした。

クリーンスペースは空間が知っている知恵を探求する技法です。


シンボリック・モデリングのファシリテーターは認定が欲しいなら、クリーンスペースのアセスメントも必要です。


アセスメントに協力してくれるその辺にいる誰かを捕まえてこいと指示された私は、その辺にいた陽気な雰囲気のどこかの国の人を捕まえました。


「いいよ、アセスメントに協力してあげる。自分は問題を抱えていないから簡単だよ。合格おめでとう」と、セッションする前にすでに相手は言いました。



しか〜し、相手は場所を2つしか使わず、そして、やがて現れた3つめの場所と元からあった2つを行き来し、やがて立ち止まり、泣きだしました。


私は、どないするねん、これ...、あんた、簡単や言うたやないか?!と思いました。


聞こえてくる言葉から察するに、そこでは親子の何かが起きているような気配でした。


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そのとき正確には、私は初心者ではありませんでしたが、初心者相手にこれは発生しうります。


むしろ、頻発するんじゃないかと思います。

初心者のファシリテーターは手こずって当たり前なことが。



決して簡単ではない、むしろややこしいクライアントを相手に、初心者のファシリテーターは練習することになります。


お互いさまですが。



これは、一番、最初の最初のリソースワークから同じです。


リソースは、奥が深い。

強すぎるリソースは問題を生み出すこともありますし、また、リソースが見つからない場合もありますし。

一つ一つはリソースでも、リソースとリソースの関係性に問題があり、リソースがうまく機能しないこともありますし。

本人はリソースだと信じているものが、実際は、その人の人生上で問題の働きをしていることは頻繁にありますし。

それ、リソースやないよね、アウトカムだよね?(本人は持っているつもりだけど、明らかに持っていない)ということもありますし。


好きで持っているもの、リソースは、実に奥が深い!



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以下は私のセルフ・モデリングのための質問



そして、これらが全てこのようであるとして/ならAS/時間を止めません。さらっと流します。)

あなたは何が起きれば好いのでしょう?



一つ、最初の最初にやるリソースワークをクリーン・セットアップとして追加する。

そして、それは、私がファシリテーションして、一緒に学ぶメンバーを先に互いの学習に協力しあうチームにする。



二つ。


参加者同士のラポールを先に作る。

そのために、ジーナから教えてもらったグループメタファーのマップを使う。




そして、一つめと二つめをすると、何が起きる?


(この質問の機能: 効果・影響の確認。時間を未来に動かす。)



練習で何があっても、それは学習に役に立つこと、相手のサポートになることだと学習者が互いに認識できる。互いの違いを最初に目で見れる。学習の相乗効果が期待できる。


そして、他には何かありますか?


(質問の機能発展させる。)


今は思いつかない。



そしてこれらが全てこのようであるとき、

これらのために、何が起きる必要がありますか?


(質問の機能必要条件の確認。)


イントロダクションだけは、オンラインではなく、対面でやる必要がある。


もしくは、オンライン用には別のやり方を考える必要がある。



そして、あなたは、それができますか?


(質問の機能能力の確認。)


できる。