DAY30: 美味しい果実の種

マインド・セットというのは面白いものだし、思考に与える影響の威力が大きいなと、最近、つくづく感じます。


「意識は現実を作る」とよく言いますが、本当だなあと思います。



この1ヶ月で、自分がクリーンランゲージやシンボリック・モデリングの何に、どこに、注意を向けるのかが変わりました。


これまでの数年間は、クライアントに与える効果に注目し続けてきました。

私の目線は、質問の日本語訳と、構文の日本語での運用に向けられていました。

より効果が高いものを、よりよい影響があるものを。


ひたすら、それを追求し、同時に、自分のスキルアップのために学習し続けてきました。


シンボリック・モデリングのひな型そのものは、日本語でもそのまま使えたからです。

シンボリック・モデリングは、対象が個人に特化されているファシリテーション技法です。


私が見てきた限り、個人は、どんな言語を話そうが、内側に広がる構造は、その人独自なものでした。

だから、内側への入り口にあたる表面、つまり、言葉さえなんとかすれば、なんとかなるだろうという仮説をずっと持っていました。


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余談


私の推測では、クリーンランゲージを使うグループやチームのための技法、システミック・モデリングは、日本社会で幅広く使用するなら、より深い考察が必要になるのではないかと思います。

システミック・モデリングについては、私自身は、何度かワークショップに参加したことがある程度です。


私は、個人の内部構造は、西洋と日本にそんなに違いはないと感じていますが、社会における集団の構造には、西洋との違いがかなりあるからです。

年齢が高いほど、違いは大きいかもしれません。


会社の飲み会が好きではない若い世代の人たちには合うかもしれません。(私は若くはありませんが、私自身は会社員時代、会社の飲み会には、おじさんの愚痴しかなく、非生産的で時間の無駄だと感じていたドライな一人です。)


また、小学校の中学年、高学年の学級会やPTAにあうかもしれないなと感じています。

ただ、私には教育の知識がないため、私は手を出せません。


誰か、学校の先生やスクールカウンセラー、スクール・ソーシャルワーカーの人が、システミック・モデリングを勉強したら、ニュースでよく目にする疲弊した教育現場に救いがあるかもしれないなとは、感覚的に感じています。


本だけ紹介しておきます。


From Contempt to Curiosity: Creating the Conditions for Groups to Collaborate Using Clean Language & Systemic Modelling™ (English Edition)


もしも、個人的に英語でトレーニングに参加したい学校関係者がおられたら、通訳の人はご紹介できます。


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さて。

この一カ月、私の目線は、クライアントからファシリテーターの学習に切り替わりました。


すると、浮かぶ内容が変わりました。


そして、私の意識は、「私のトレーナーの人たちと自分が持っている条件の違い」について、注目しはじめました。

私自身が作業する必要があるのは、条件が違う部分です。


私の感覚では、クライアントの内面には、言語や社会による影響から生まれる一般的な違いが大してありません。


ファシリテーターには言語や社会による一般的な違いがあります。

特に、受けてきた教育環境の影響による学習姿勢の違いは大きいと感じています。



それから、彼らが学習する過程で体験したことで、私が体験していないことにも注目しはじめました。

これは、簡単でした。

デイビッド・グローブ、です。


そうして、そうすると、昨日書いた本を、もう一度、読み直す自分が登場しました。

デイビッド・グローブについて、まとめてある本です。


著書が、本をまとめた理由は、本の中に「未来の世代の誰かが、きっと、デイビッドのことを知りたいと思うだろう」というようなことが書いてありました。

まさに。




それから、様式美に対する感覚の違い。

いわば、花道とフラワーアレンジメントの違いのような。

「型」に対する理解の違い。

「ルール」に対する理解や感覚の違い。



自分がファシリテーターとしてしてきた工夫にも注目しました。

英語でセッションするときは必要なく、日本語でセッションするときは必要な工夫。




ともかく、私の目は、そういった違いに注目し始めました。


これは、自分自身を観察する以外に方法がないということにも気づきました。


私が見てきたもの。

私が体験してきたもの。


「美味しい果物の種」(メタファー)は、この数年の私の記憶と体験の中にあるからです。