DAY64: 八芒星

今朝、「一体、これは何の冗談か?」という思いが自分の中に湧き上がり、私は1人で大笑いした。


昨日、私は言った。

私は、過去の私が欲しかったテキストを作る。


私は日本人でもあるが、同時に、アジア人だ。言語学的には、メタファーについては、日本、韓国、中国は近い。

認知する順番についても、おそらく近い。

私の理解は、これからクリーンランゲージの世界に入ってくるアジアの人たちの助けにもなるはずだ。


今、存在する全てのテキスト、本は、英語を母国語とする人が書いている。

英語を第二言語として学習する人たちが習う文法は、母国語として学習する人の文法とは違う。

私は、第二言語として英語を学習する人の文法がわかる。私の頭の中にある文法もそうだから。

私は、その文法を使って、書く。

そうすれば、クリーンランゲージをもっと理解できる人が増える。


私は、簡単な英語しか書けない。

だから、私の英語は、みんなが読みやすい。


私は、そのテキストを、日本語話者のために作る。

日本語に翻訳する前提で作る。


けれど、私は英語で書く。



それを聞いたジェームズが面白そうに楽しそうに笑いました。

そりゃ笑うでしょう。


数年前、英語で自分ではメールを書けなかった人が、テキストブック、ブック、本を英語で書くと言い始めたのだから。


それが、本、だと私が気づいたのは、その前に登場したメタファーが「八芒星」だったからです。


厳密には、ジェームズが、「8つの点がある星」だとするなら、そのシンボリック・モデリングには、8つのピース、8つの章、8つのモデルがあるはずだと気づいたからです。


そして、私は首を傾げたのです。

初心者向けのテキストに、そんなたくさんの要素はいらないはずだけど、と。

私が作ろうとしていたのは、まずは、3日分のワークショップに使うテキストでした。



やがて私も笑いました。

「私がするのは、ほとんど、あなたが書いたものをコピーして、短い文章に区切って、難しい単語を簡単な単語に変えるだけ。だから、そんなに難しくないと思う。」


彼はまた笑いました。

「君が、英語で書く。」



それから、「おそらくは、物事の並び順にも工夫が必要だろうね。認知順が違うなら」とジェームズは言いました。



私は言いました。

先に、全体像を見せる必要があります。

日本人を含むアジア人は、大きいところから小さな方へと認知します。

たとえば、社会から個人、郵便番号から家の番地へ。



そうするとジェームズが探しものをはじめ、そして言いました。

「最初に見せるなら(プロセスモデルは)5ステージではなく、4ステージを使う方が、初心者にはよりわかりやすいかもしれない。4ステージは、5ステージをより簡略化してある。ここに書いてあるから確認しなさい。」



彼はまた言いました。

「第二言語対象でいくならば、おそらくは、より、文脈的にクリーンな質問を教えておく必要性が高いはずだ。」


そして、また、愉快そうに嬉しそうに笑いました。


「君が、英語で書く。」



私は心の中で思いました。

まあ、多分、結局、ほとんどあなたが書くんですよ。そういうことになる気がする。赤が入りまくる私の原稿は簡単に目に浮かぶもん。



そして、ジェームズが言いました。

8つの点がある星。それは、君のシンボリック・モデリングのモデルのメタファーだよ。」



そうだ、と気づきました。


私は、デイビッド・グローブをモデリングはしていません。

私がモデリングしたのは、ペニー、ジェームズ、マリアン、シャロン、ジーナ。


そして、学ぶのに苦労していた日本語を話すファシリテーターたち。


それから、第二言語で学ぶハンデを抱えた過去の自分。



私がモデリングしたものは、デイビッド亡き後に発展した世界。

彼が歴史になりはじめる瞬間の世界。


暖かい暖かい世界。


......


そして、まず、私がする必要があるのは、キラキラ光るお星さまの8つの点のモデリング。

八芒星が、私のシンボリック・モデリングの理解のメタファー。



個人的なことになりますが、後から気づいたことには、それは奇しくも、ベツレヘムの星(クリスマス・ツリーのてっぺんについている星)、そして、コンパスと同じ数の点を持つ星でした。


メタファーを目印に、歩いてみよう。

東方三博士が星に向かって、てくてく歩いたように。

海を進む漁師がコンパスを手がかりに方向を知るように。


まずは、8つの点のモデリングから。