シンボリック・モデリングのトレーナーになる方法

足を一歩前に進めたら、見える景色が変わった。


私は準備して、準備して、準備して、そうして、ようやく、私の口は言った。
「シンボリック・モデリングのトレーナになるためのトレーニングをしてください。」

いつか、未来のために、書いておこう。

シンボリック・モデリングのトレーナーになる方法を。
私が、トレーナーになるまでの話を。

誰かが、いつか、未来で、そうなりたいかもしれないから。


なぜならば、シンボリック・モデリングには、トレーナー養成コースはない。
「あなたの望むように」という技法において、それがないのは納得できる。
望みの創発を重視している技法に、それがないのはわかる。
そして、望みを言語化させることにこだわる技法に、それがないのはわかる。

シンボリック・モデリングを作った2人は、人をサポートするのが好きだから、人をサポートしているだけなので、そこに使命感がない。
自分たちはそういう考え方をしないと言っていた。


そういうわけで、2ヶ月ほど前、私は、そう口にした。

そして、言った。

「ああ、言っちゃった。言ったら、現実になっちゃうのに。」

すると、彼は言った。
彼とは、ジェームズ。

「なぜ、トレーナーになりたいんだ?」

そこで初めて、私は、自分がトレーナーになりたいと言った理由を考えた。

その数分前に、私は、「他者からの期待がめんどくさい」「誰かが私に期待する人生は生きたくない」と発言しており(笑)、だから、その質問は当然と言えば当然だった。

「だって、トレーナーになってくれたらいいのにっていう人が、トレーナーはやらないって言うんだもん。彼女がやってくれたら、私は、それでよかった。でも、その人、教えることには興味がないって言うんだもん。そして、もう一人、トレーナーができる教えるのが上手い先生がいるけど、その人はまだ準備に時間がかかる。それからもう一人、少し先でトレーニングしそうな人がいるけど、それもまだ時間がかかる」と私は言った。


私の周囲ではすごい面白い構図が出来上がっていた。

トレーナーになるのを押し付けあう構図。
聞いたことある?そんなの?(笑)

それが、この先、必要なリソースだということは、おそらく、いろんな人が理解している。


彼は、私が、実験したり、翻訳したり、ファシリテーションしたりするのが好きなことは知っていた。
けれど、私がトレーナーに向いていると思ったことはないと思う。
トレーナーになりたいと言ったことに、びっくりしている感じすらあった。

私だって、びっくりしている。


「だって、時間を生み出すためには、どう考えても、それしか方法がないんだもの」と、その時、私は言った。

「教えるっていうか、私はただ、クリーンランゲージやシンボリック・モデリングをシェアしたいの。それだけ」


すると、彼女が笑って言った。
彼女とは、ペニー。

「私たちは、トレーナを育成するトレーニングもできるわよ」


そして、彼女は、楽しそうに言った。
「私たちが育てたトレーナーは、全員、バラバラのことをしているのよ」

確かにそうである。
人によってトレーニングの内容が、まるで違う。
基本は一緒だが、焦点をあてている場所が違う。


そして、それから、彼女は、「3日間のワークショップが基本フォーマットだ」と教えてくれた。自分たちは、ものすごい数の3日間のワークショップのフォーマットを持っているとも。

そりゃそうだ。
二十年以上やっているのだから。


彼が言った。

「その3日間に、どの要素を入れるか、それを選ぶのが大変なんだよ。絶対に外せない要素が2つある。そして、要素をまとめたときに、何が起きるか?」

彼女が言った。
「外せない要素については、ここに詳しく書いてあるから読みなさい」


そして、少し、ヒントをくれた。

「マリアンも、たくさん、フォーマットを持っているわよ」

「ところで、君以外の人たちは、英語は話せるの?」

「話せない、だから私、翻訳してる」と、私は言った。

彼は、「やり方を考えてみるよ」と言った。


そして、彼らは「とりあえず、君は、3日間のフォーマットを作ってきなさい」と言った。
宿題。

そして、私は、その後、フォーマットを作ろうとして気づいた。
「私、最初から復習しないといけない!」

それから、その後、私は、担任の先生的な彼女にも連絡していった。
マリアン。
「私は、ずっとはやらないんだけど、トレーナーになることにしました。彼らからトレーニングを受けます」

それを聞いたマリアンは吹き出しながら言った。
「ずっとはトレーナーをやらないなら、あなたは何をするの?」

私は言った。
「翻訳。楽しいんです、翻訳。でもね、しばらくはね、多分、手伝ってあげないといけないと思うから、私もトレーナーになる。しばらく」


すごい面白いのが、最近、私だけではなく、同じくらいの期間、シンボリック・モデリングを学んできた人たちが、似たような状態になっていっていることだ。
それぞれが、「自分がむっちゃやりたいわけでもないけど、自分にできることで、自分はまあまあ楽しくて、他人の役に立つこと」を互いにサポートし合おうとしている感じがする。

誰かのリソースになろうとしている自分がそこにいるのを私も感じるし、周りからも感じる。だから、いろんなことがスムーズで、それが、面白い。

そうするために、他人のリソースに非常に敏感になっている私もいる。
この人にはこれが「できる」、この人はこれが「好き」


というわけで、シンボリック・モデリングのトレーナーになる方法。


その1。

誰かトレーニングしてくれる人を見つけて、「トレーナーになりたいです」と言う。



そして、私は、マリアンに数年前に言われたことを思い出した。

「いつか、あなたが、クリーンランゲージを人に伝える日が来たら、その時は、あなたが学んだことを、あなたが経験したことを、あなたの言葉で語りなさい。そうでなければ、あなたが語る意味はない。私がジェームズの真似をしていると思う?あなたは誰のコピーになる必要もない。」


・・・・・

しばらく経って、私は、例により、またズルをして、楽にトレーナーになろうと思いついた。

これは、この数年、私が続けてきた人生のズルだ。

つまり・・・私は、メタファーを使って、楽してトレーナーになろうと思いついた。
メタファーにしてしまえばね、あとはね、賢い体が勝手にやる。
色々、勝手に思いつく。

そして、私は、決めた。

「私の最高の状態のトレーナー」および、「自分の人生の中で、シンボリック・モデリングを通して、私は何を伝えたいのか」

これをまずは作り上げてしまおうと。
メタファーの状態で。

そうすればね、はっと気づいた時には、トレーナーになってますからね。
だって、この数年、ずっとそうだったもの。

私は、楽しく、楽して、最高の状態のトレーナーになる。
それが、私の努力だ。


そして、私はメールを書いた。

「セッションをしてください」


今、ここ。