周りが同じことを言い始めたので、そうだ、京都に行こう。

 周りの人たちが、同じことをやりたいと言い始める現象が起きている。

そして、その同じことは私の心にはすでにビジョンとしては存在していて、私はただ、仲間が必要なことだけ知っていた状態。


同じことを言い出す人たちは、一緒にやろうぜと言う。

10年かけて、私が集めた人たちと、育てた友情と信頼。


昨日の夜、ついに、その方がいいなら一緒に会社を作ろうと、ある友人が言った。

私は、「私の計画を知ってます?」と浮かれたにやけ笑いで、得意げに計画を語った。


今じゃない、しばらく先に、計画がある、と。



そして、私は、また思った。

ひとりの力は小さくとも、みんなの力を合わせればやってやれないことはない。


そして、それから思った。


なぜだか知らないが、ここから先、関係しそうな人や会社ががみな京都にいたり、あったりする。


少し先になるが、次の引っ越し先は、京都だ。

京都がいい。

私が京都にいれば、話はうんと楽になる。


私は、京都で独立した。

ずっと京都でやるつもりだったが、父が病気になったので、帰ってこいという両親の願いで、地元に帰った。


そして、結婚して、大阪に移った。

ここ十年は、家族優先で居場所を決めてきた。

今の家がある場所は、夫の仕事優先で選んだ場所だ。

その前は、会社都合で、私の居場所は決まっていた。



私がいたい場所は、京都だ、と、私は思った。

そうしたら、あの辺がいいなあと、私の頭に浮かんだ景色があった。


ただし。

ひとつ条件がある。


タクシーに50分乗って、実家に週に一二度通うことが、私の財布をちっとも痛めない経済状況に、私があることだ。

(私は車を運転しない。)


それならば、京都でいい。



10年後の今日は、京都にいる、と、私は決めた。