てにをは: クリーンランゲージ

クイズです。

下記の文章は、それぞれ、誰かが言った言葉です。

三問あり、発言者は、それぞれ別の人です。



第一問


「飽きずに実になる知識を学習したい」


さて、この人にとって、この文章の中で一番大事な言葉はなんでしょう?



第二問


「ずっと勉強するやる気が続くといい」


さて、この人にとって、この文章の中で一番大事な言葉はなんでしょう?



第三問


「知識を身につけたい」


さて、この人にとって、この文章の中で一番大事な言葉はなんでしょう?



答えです。


第一問は、「に」


第二問は、「いい」


第三問は、「を」




こちら、実話です。


クリーンランゲージの質問でなければ、弾き出せなかった大事な言葉は、ひらがな一文字、二文字。


この時、三人同時に作業に取り組んでいたため、三人同時に驚きました。



そして、それらのひらがな一文字、二文字はおそらくは、他の望みとも深く関わっているだろう、望むことそのものの意味にも関わっているかもしれないという話になりました。


小さな一文字、二文字は、それぞれの奥深くに何かを起こしていたようでした。



このうち1人は、私自身でした。

私は、ファシリテーションをしながら、自分もクライアントになってワークするという小器用な技を、この数年で身につけております。



それでその後、私は、自分自身も含めた三人がどういう動きを見せるかを、例によって観察していました。


お題が、本人が変われば現実に反映されるはずのお題だったからです。



数ヶ月経ちましたが、三人は、かなり変わりました。

私たちは、月一回、勉強会を開いていますが、それぞれの取り組み方がまるで別人のように、私には見えています。


私自身は、どうかな。

まあ、変わってんじゃないでしょうかね(笑)


変わった!と、本人が思うか、感じるかどうかには、あまり意味がありません。

それはただの現状認識にすぎず、ほとんどの場合、大事なことは、実際変わったのか、変わらないのか、その事実。


もちろん、現状認識が大事な場合もあるのですが、この場合は多分違います。

変わっているかどうかは、感じ方も含めて。


世界は変わったのか、変わらないのか?



そして、この小さなひらがなは、私に、課題を残しました。


それは、言葉の拾い方をどうするかという課題です。


私は、想像もしていませんでした。


「に」が、その一文字で、メタファー・ランドスケープを生み出すこと。


「を」が、その一文字で、世界観を持つこと。


「いい」が、たった二文字で、その人の重要な価値観を表していること。



誰かが「椅子に座りたい」と言ったら、質問は、「椅子」か「座りたい」または、「椅子に座る」全体にします。


「その 椅子に について、他に何かありますか?」とは尋ねませんわね。まあ、普通。

関係性を追っているときは、あるかもしれませんが、それにしても、動きを見ていて、「に」そのものには注目してないはずです。


まともなファシリテーターならば(笑)


だから。

「その 椅子に の その に について、他に何かありますか?」

もっと聞きませんね。



しかし、椅子「に」の、その「に」が、一番大事な言葉の可能性があるのだとしたら、さあ、どう質問すればいい?


クライアントは、自分では、絶対に、「に」がポイントなんだとは気づいてないはずです。

誰かに質問されるまで、気づくこともないはず。



LESS IS MOREとはよく言ったものです。

少ない方がいっぱい。


小さな一文字、二文字が秘めた秘密は、ものすごい。



さて、どうしましょうかねえ。


英語だと、前置詞に質問したりすることもあるので、まあ、やってやれないことはないけれども。


どうしましょうかねえ。



てにをはの会でもやろうかな。

面白そうだな。