時期とかライセンスとかの話
時々、すごく面白い時期に、自分はクリーンランゲージと出会ったなと思うのです。
それが、アイデアから、何人ものモデラーたちによって、実用化されていく時期の円熟期(だろうと思う)少し手前の時期に、私は、クリーンランゲージと出会いました。
私の目には、グローバルなクリーンコミュニティは、デイビッドを失った喪失体験の癒し真っ最中にあるコミュニティに映りました。
「私にとっては、デイビッド・グローブは歴史でしかない」と、かなり最初の頃に、私は言い切りました。
英語で。
私は、デイビッド・グローブが知りたかったのではありませんでした。
彼が生み出し、彼の生徒たちが磨きに磨いたクリーンランゲージという技法を知りたかったのです。
それは、M先生が私に教えたことと似ていたから。
ようやく見つけた技法を、ただ、知りたいと思いました。
私は、歴史を学ぶのではなく、今に生きるツールを学びたかったのです。
そして、幸いなことに、一切、クリーンランゲージにライセンスを持たせようとしなかったデイビッドのおかげで、クリーンランゲージは、無料の範囲でカバーされている資料が非常に多くありました。
継続学習のためのグループも、非常に安価な金額で提供されていました。
英語でなら。
去年の年末には、また、新しいプロセスがリリースされていました。
それは、5回のトレーニング付きで、無料のプログラムです。
「私たちはお金は十分にあります。あなたが払いたいなら、お金を払ってもらっても構いませんが、基本的には、私たちはお金は必要ではありません」と、そこには書かれていました。
さまざまなトレーナーが、それぞれのモデルを、独立して、個々に運営しています。
大先生たちは、それをサポートし続けています。
あるトレーナーが本を出版したとき、その本の執筆には10年かかりました。
私の文通相手の大先生が、その文章、一行一行に手を加えた話を、そのトレーナーは話してくれました。「全て無料だったのよ」
それは、私にも理解できました。
この数年、大先生は、一緒に考え続けサポートしてくれたからです。
日本語のクリーンな質問訳を。
無料で。
そして、私が気づいたことには、大先生は、私のアセスメントのときのスーパーバイズにお金を取っていません。
そういや、私、アセスメント費用を請求されてないなと、最近、気づきました。
私が、クリーンランゲージにこだわる理由のひとつは、この学習体系とコミュニティです。
私が輸入したいものは、技法だけではなく、そこにある思想です。
昨秋くらいから、クリーンランゲージ関係のプログラムは、私が見る限り、軒並み、コストを下げてきています。
景気と為替の関係を配慮しているのだろうと思いました。
(日本円だと前と変わりません。でも、値上がりはしていません。がんばれ〜、円)
そのコミュニティの端っこに位置するものとして、今、私にできることは何だろう?と、私が考えた時、私の頭に浮かんだのは、大先生のひとりの言葉でした。
「あなたにスキルがあって、時間があるなら、どんどん無料でやればいいのよ」
シンボリック・モデリングの価値は価格ではないと、私は思いました。
「使えるハサミであること、それが、シンボリック・モデリングの価値だ」と、私は思いました。
シンボリック・モデリングが使えることは、すでに、私のセッションのクライアントさんたちが証明してくれていました。
クリーンランゲージを習ったことがない、知らない人であればあるほど、それは効果を発揮しました。
それは、このハサミが、偽薬ではない証拠です。
そして、シンボリック・モデリングでなら、私は、何人でも連続してセッションしても、全くしんどくなりません。
そして、私は、昨秋、考えはじめました。
日本に、私が見てきた世界を輸入する方法をです。
そうすると、私の言葉に耳を傾けてくれた人たちがいました。
それぞれの持てるリソースを提供しようとする人たちの姿を見て、私は、また、そのコミュニティが好きになりました。
その大元は、デイビッドの思想なのでしょう。
彼が、クリーンランゲージにライセンスや権利をつけていたら、話はまた違ったものでした。
未完の作品、クリーンランゲージが、さまざまな人の知恵で、円熟していく時期を見ることができることに感謝します。
開発は止まることはないのでしょうが。