持ち運べるメタファー
メタファーのいいところは、持ち運べることです。
これは、クライアントにとって、非常に大きなメリットです。
もしもあなたが、誰かからセッションを受けて作ったメタファーがあれば、そのセッションの続きは、別のファシリテーターでもできます。
日本には、シンボリック・モデリングと、クリーン言語の二種類が入ってきていますが、どちらのファシリテーターも、メタファーについての理解は同じです。
だから例えば、あなたが、もしも、「鏡」というメタファーが生まれたところで、セッションが終わったとしたら。
あなたは、同じファシリテーターから続けてセッションを受けるもよし、他のファシリテーターのところに行くもよし。
ファシリテーターが「あなたは何が起きればいいのでしょう?」と言ったときに、「鏡を探求したい」と、ただ言えば、そのファシリテーターは続きができます。
あなたは、また一から説明を始める必要はありません。
クリーンランゲージの知識を学んだ人ならば、むしろ、ラッキー!誰か知らんがありがとう!くらいに感じるかもしれません(私の場合は、確実に、たまにあたるそういうケースは、ラッキー!ありがとう!と思います)
私個人的な考えとしては、ファシリテーター(クリーン言語はテクニシャン?)は、個々の視点を持っています。
だから、組む相手によって、違うことが起こります。
ぜひ、メタファーを持ち運んで、さまざまなファシリテーターのセッションを受けていただきたいというのが、私の本音です。
ファシリテーターは、メタファーさえあれば、その意味することがわからなくても、セッションの続きができます。
メタファーを持って、いろんなファシリテーターのセッションを、ぜひ、受けてみてください。
きっと楽しいと思います。
私の考えでは、ファシリテーターの個々の視点がもたらす違いは、間違いなくクリーンランゲージ全体のリソースです。
まあ、上手い下手は経験値もろもろで、実際ありますが、クリーンランゲージには失敗はありません。
それはやったらあかん、ということは、いくつかありますが、そちらについては、最初の最初に習っているはずなので、まず、誰もやらないと思います。
失敗がない理由は、メタファーを発展させていくのは、クライアントさん自身だからです。
私のところで作ったメタファーも、ぜひ、他のファシリテーターのところへ持ち運んでください。
遠慮はいりません。
私に連絡も必要ありません。
メタファーと一緒に旅してみてください。
ちなみに、私のメタファーで、これまでのところ、一番長い距離を旅したのは、「赤い靴」です。
このメタファーは、カリフォルニアで、ペニーとジェームズとのワークで生まれ、日本に帰り、またオレゴンへと旅して、そうして、マリアンとのワークで、新しい靴というメタファーへと変化しました。
私は、オレゴンのショッピングモールで、現実のラメ入りスリッポンを購入し、日本に帰り、それを履いて、ロンドンへ行きました。
私は、クリーンスペースのトレーニングを、そのスリッポンと一緒に受けました。
そして、その時、オズの魔法使いをモチーフにしたミュージカルを観ました。
選択肢は2つあり、ハリーポッターか、または、そのミュージカルだったのですが、私は迷わず、オズの方を選びました。
理由はわかりませんでした。
今は、理由がわかります。
新しい靴(ラメ入りスリッポン)のもとは、赤い靴、です。
その赤い靴は、どんな赤い靴かというと。
オズの魔法使いの中で、ドロシーが履いていた赤い靴。
かかとをトントンとすると、場所が変わる赤い靴。
というように、メタファーと現実は入り乱れて発展していきます。
世界のどこにでも、メタファーは持ち運びができます。
もちろん、火星でも。