鴨川べり

つい先日、友達と2人、京都でランチを食べて、その後、鴨川べりをてくてく散歩した。

暑い日で、汗をだくだくかきながら。

適当に選んだルートだったけれど、私達が歩いた道は、たまたま、それぞれの過去から今日につながる思い出を含む景色を辿った。

ここで、結婚指輪を鴨川に投げ捨てた、と私は笑った。
ここで働いていた、とか、ここでこういうことがあったとか、互いに話しながら歩いた。

それから、未来の話をした。

こういうことがしたい、そのために私はこれを諦めた、とか、きっとこうなる、とか。

数年先の話。

こういうたわいもない話は、ひとりでは浮かばない。
いつでもそこに、一緒に歩く友人がだれかいて、けらけら笑いながら、ぺちゃくちゃ喋る軽いおしゃべりから何かは生まれてくる。

一日の終わり、私はさあ、作ろう!と未来のビジョンを描いてきたことは、もしかしたらほとんどないかもしれないな、なんて適当な人生だ、と思った。