大人になった私は、ある日、気づきました。 1.全員ではないけれど、育ちがいい人、すくすく育てる環境で育った人の方が、いい人が多い。 2.お金持ちの家の子の方が社会的に成功する確率が高い。 3.傷つきやすい人と傷つきにくい人の違いは、傷つきやすいか傷つきにくいかではなくて、傷ついたその後

本日のお話は、セッション提供者、ファシリテーターとしての私の話です。

私がクライアントとして体験したことを元にしています。


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クリーンランゲージやシンボリック・モデリングの長期的なエビデンスを確認するために、私が自分自身をモルモットに使ってきたことはどこかにすでに書きました。


シンボリック・モデリングのセッションは、その人の望み/欲求を元に展開するため、それぞれが求めることによって生まれる結果は異なります。


けれど、技法の構造と基本方針が影響する、誰にも提供される効果はこれだろうねと私が確認できていることがあります。



話は、どこかに戻ります。

大人になった私は、ある日、気づきました。


1.全員ではないけれど、育ちがいい人、すくすく育てる環境で育った人の方が、いい人が多い。


2.お金持ちの家の子の方が社会的に成功する確率が高い。


3.傷つきやすい人と傷つきにくい人の違いは、傷つきやすいか傷つきにくいかではなくて、傷ついたその後。



私自身は、1と2には当てはまりません。

けれど、小学校の最初の三年間、クラスメイトのほとんどは1でした。

親にすがりついて通わせてもらった高校には、1と2がたくさんいました。


そして、しょうもない意地悪をする人に会う回数が、その期間だけ、クラスにはほとんどいませんでした。みんな仲が良かった。

むしろ意地悪をする人が嫌われる傾向がありました。


社会に出ると話は変わりました。



3は、私には、身内に「傷ついた、傷ついた」と常に悲劇のヒロインを演じ続ける人がいました。

その人は、傷ついたと言わない人は傷ついていないと本気で信じているように見えました。

そして、やがて、大人になった私は、その人が「苦手か、もしくは、そうしたくないかなんらか」は何か、に気づきました。

立ち直ること、最近はレジリエンスと言われるそれが、その人は極端に苦手なのか、立ち直りたくないのか、なんらかだったのです。

その人が精神的に決して弱くなかったことから、これは心が強い弱いの話ではないということは私にもわかりました。



大人になり、25歳以降、私は古傷が今を苦しめる人たちにたくさん会うことになりました。

私自身も最初はそうでした。


やがて。


私は、1と2と3は何が共通しているのかを自分なりに分析しました。


そして、ある仮説を持ちました。

そして、自分をクライアントとして実験することにしました。

また、自身のクライアントも観察しました。



私の実験では、1-3の共通項は最低2つありました。


①リソースの量と質が関係する。


②抱く望み/欲求の強さと質が関係する。



現実的に、人生の最初に与えられるリソースの量と質は平等ではありません。

親ガチャという言葉もありますが、親の愛すら平等ではありません。

子供を愛せない親はどこにでもいて、純粋に愛してもらえたらラッキーくらいなものだと思います。

親はただの人間ですから。

体の健康も平等ではありません。

持って生まれる才能も平等ではありません。

物質的な豊かさは、最も平等に近づけやすいけれど、最も不平等ではないかと思います。(日本政府は下心満載で、今から生まれる子供対象にそこにチャレンジしようとしているようですが。うまくいくといいですが、どうでしょう?)


資本主義が誕生する前に生を受けたのでなければ、金銭が生み出すものは、ただ手に入る物質やチャンスだけではなく、明らかに金銭や物質が人の心に余裕を生み出すことは誰しもわかっていることではないかと思います。


金銭、物質、余裕は全てリソースです。



また人が傷ついたあと、そこに、立ち直りをサポートするリソースを持っているか否かは、かかる時間や立ち直った後への影響に大きな違いがあります。


これは大人数が一気に同じ災難に遭うこの国では、わかりやすい話です。

もともと持っている、精神的、能力的、身体的、物理的リソースの量と質で、数年後に起きることに差があるのは、日本のニュースならば簡単に見聞きできます。


官が緊急的に提供するリソース(公助)は公平が原則です。

周囲から提供されるリソース(共助)、自らが持つリソース(自助)で差がついているのは明白です。


私の観察によれば、これは、心の中の話でもほとんど同じです。

自分の中に、公助、共助、自助の働きをするリソースがあるか否か。

それぞれのリソースの質はどうか。


心の中の避難所の質、自分の心を自らが支える支援の質、積んだ経験値、心の中の安全、もろもろのそういうリソース。



続く。