FORCE:力(作用点)の話:シンボリック・モデリング
月に2回、zoomでおしゃべりを楽しむ私の外国人の友達が、今、「桃太郎」で日本語を勉強しています。
彼女が持っている本には、色々な日本の昔話が載っていました。
けれど、その本にはイラストが載っていませんでした。
それで、私は桃太郎のイラストを探していて、あ、これ、FORCE(力/作用点)の話にちょうどいいなと思ったので、今日はその話を少し。
シンボリック・モデリングの目線でみると、桃太郎には、質問ポイントが山のようにあります。
学習する全ての要素を、桃太郎は兼ね備えているといっても過言ではありません。
ありがとう、数ある日本の昔話の中から、誰でも知ってる桃太郎をチョイスした友よ!
桃太郎で学ぶシンボリック・モデリング、ありかもしれません。
桃太郎には、最初の頃に覚えた方がいいことのほとんど全部の基本要素が揃っています。
今日は、その中から、FORCE。
初心者さん向けではありませんが、やがて、関係してきます。
そう難しい話でもありません。
誰でも知っていることです。
わざわざ、意識して考えたことはないかもしれません。
そして、「推測(推論)」の根拠の一つになります。
「どこ」を質問するか、考える基準の一つ。
話は、メタファー・ランドスケープの中。
どんぶらこっこと川上から桃が流れてくるところもそうなのですが、どんぶらこっこを静止画で解説するのがめんどくさいなと思ったので、桃が、おじいさんとおばあさんの家に移動したところから話を始めます。
桃が家にやってきて、そして、やがて、桃の中から、桃太郎が登場!
このブログが、現代のインターネット上にあることを配慮して、桃太郎にはオムツをつけてもらいます(笑)
あれ?
桃から桃太郎。
いきなり桃は割れたんだったかな?
自然に?
自分で?
ここで、メタファー・ランドスケープの話に入ります。
もしも、メタファー・ランドスケープの中で、「桃から生まれた桃太郎」が登場したら、ファシリテーターは、それを疑問に思う必要があります。
桃太郎が生まれる直前に、何が起きたのか?
そして、
桃は自然に割れたのか?
それとも、
何か、または、誰かが、桃に何らかの力を働かせたのか?
それが、力(作用点/FORCE)です。
そして、この力を働かせようという意思をもった主体(動作主体)があるのかないのか?
私の推測1:桃太郎が自分で桃を割った。
そうすると、力を働かせたのは、桃太郎自身です。
もしもそうなら、今度は、「桃太郎が桃を割る直前には何が起きたか?」というお題が発生します。
私の推測2:桃が勝手に熟して割れた。
そうすると、力は自然の力。
そして、この場合、勝手に割れてますから、主体はどこにもありません。
(主体は、必ずしも、必要ではありません)
そういうことも、まま、あります。
私の推測3:桃が意思を持って、自らの体を割った。
(これは、メタファー・ランドスケープの中ではありえます)
桃が起きて欲しいことが、桃太郎を生み出すことだった可能性もあります。
そうすると、この場合、力は、桃の内側からかかっていますね。
そして、この場合、一気に、桃は、重要性が増します。
なぜなら、この桃が意思を持っているということは、この桃は、ただの桃じゃないからです!
実際の物語の中では、おばあさんが、えいっと刃物で桃を割りました。
おばあさんが、動作主体です。
直接的な力は、刃物。
けれど、この場合、刃物には、意図はありません。
意図を持つのは、おばあさんです。おばあさんが主体。
おじいさんとおばあさんは、桃が美味しそうなので食べようとしました。
意図は、「桃が美味しそうなので、割って食べよう」です。
「桃から桃太郎が生まれる」この瞬間一つにも、いくつもの可能性があります。
力の話以外にも、この場面には、選択ポイント(チョイス・ポイント)の話も含まれています。
桃が目の前にある時に、「それを割る」という選択をおじいさんとおばあさんがしなければ、世にも有名な物語、桃太郎の物語は生まれませんでした。
「桃から生まれた桃太郎」
桃が目の前に現れたとき、ファシリテーターが気づく必要があるポイントは、いくつかあります。
まずすることは?
桃の場所。
桃の特徴。
桃という名前をゲット!
そこからではありますが、「桃から桃太郎が生まれる」とき、物語のように、「おじいさんとおばあさんがああだこうで、ああだこうで、あれこれで、桃太郎が誕生しました」とは、ほとんどの場合、メタファー・ランドスケープの話は進みません。
多くの場合が、「桃から生まれた桃太郎」が、いきなり登場します。
そうしたら、「ああ、桃から桃太郎が生まれたんだな」、じゃ、桃太郎を発展させようか。
・・・話はそれだけでは、ございません。
桃太郎が生まれるのに、必要だったことを知ることは、多くの場合、クライアントの助けになります。
なぜならば、お話しの桃太郎とメタファー・ランドスケープには大きな違いが一つあるからです。
桃太郎は、昔話。
メタファー・ランドスケープは、未来の話。
そう、つまり、メタファー・ランドスケープの中で「桃から生まれた桃太郎」がいるとき、その桃太郎は、クライアントの未来の現実(または心の中)で誕生する何かや誰か、何でもいいですが、ともかく、未来です。
だから、どんな力が働いて、それが誕生するのかを知っておくことは、非常に大事です。
この場合、絵の矢印部分に、力の話は存在します。
ん?
そうですね。
割れてない桃と、割れた桃の間の関係性ともいえます。
それから、時間が経過してますね。
そして、それから、・・・・・
たった一つの場面の中に、モデリングできる要素は山のようにあります。
どれをモデリングしたらいいのかは、毎回、変わります。
ややこしいやないか?
いえ、ややこしくありません。
その時、使う基準は、ほとんどたった一つ(原則的には)だからです。
この時、「何を基準にモデリングしていくか」その基準は、「クライアントの望んでいるアウトカム」です。
そこに沿うように、モデリングしていきます。
力(作用点)の話でした。
桃太郎の出来事だけを拾って、それをメタファーの話だと思ってみると、いっぱい質問するところがあります。
楽しいので、お時間あったら、やってみて下さいね。
そして、その時、「自分の心や頭の中で起きていること」をよく観察してみると、「自分のくせ」が見つかるかもしれません。
それは、ファシリテーションする時に、非常に役に立つので、よく観察してみて下さいね!
力が覚えにくかったら、フォース、で覚えればいいと思います。
スターウォーズのフォースのFORCE。
まあ、ほとんど定義は同じようなもんです。
なんかフォースが働いて、桃太郎は生まれた。ね?
追記:
あの新しいメタファーは素晴らしい働きをしており、彼らに教えると思うと、次から次に言葉が浮かんできます。
桃太郎なら、君たちにもわかるだろう!とかですね。
あと、私が真剣になりますね(笑)
主に、オオタニくん、リッキー、エリちゃん、マリちゃん、を目の前に、私は話しています。
私の説明口調がきつい時があったら、それは、その時、目の前に、リッキーとオオタニくんがいます。グダグダうるさい、てめえら、いい加減に覚えろ、の気分(笑)
エリちゃん、マリちゃんには、私は優しいはずなので、そちらでいくよう努力はします。
この2人は賢い。
あのイラストを描いてくれたあの絵の中の一人にも、心から感謝したいと思います。
カクちゃん、ありがとう。