黄色いバスに乗せるもの

今朝、目が覚めた瞬間に、シリアが空爆で大変だった時に、J.K.ローリングス(ハリーポッターの作者)が、twitterを通じて、シリアの子どものことを知り、ハリーポッターのシリア語版の無料デジタルブックを一週間で用意した話を思いだしました。


ちなみに、私が一日のうちで一番冴えているのは、朝、目が覚めた瞬間です。

おそらくは、寝ている間の私が、私が一番賢い時間なのだろう(笑)と思います。

この瞬間に浮かんだことで、私は、人生の選択の多くを決めてきました。


ともかく、私は、朝一番に自分の頭に浮かぶことを信頼しています。

その時、同時に、自分の胸の感覚をチェックします。

浮かぶ何かに、胸の温もりが伴えば、それは、私にとって、この思いつきは採用していい、というしるしです。



さて、J.K.ローリングから贈られた本を、シリアの子供たちが、どこで読んだのかというと、爆弾の音が鳴り響く防空壕の中でした。


子供たちはお母さんに手伝ってもらって、自分達の様子を写した写真をアップしてもらっていました。

彼らの瞳からは、それでも光が消えていませんでした。

彼らの心が、魔法の世界を体験しているのは、写真から十分わかりました。



少し前に、私は、目下、戦争中の国に住む子供と、zoomを使って、日本語で遊びました。

私のところにはSNSのメッセージを通して、友人から依頼がありました。


その子は、アニメを通じて、日本語を学びたいと思い、その日も、日本語が書かれた上着を着ていました。


わずか数十分のことでしたが、その子の目は、子供が新しいことを覚えるときのキラキラした目をしていました。



私自身のメタファー・ランドスケープの多くは、絵本や音楽、子供時代に見た映像から影響を受けています。

つい先日参加したワークショップでは、「不思議の国のアリス」を由来としたメタファーが登場していました。


メタファーは、「体験」から得た理解から構築されます。



子供は、フィクションと現実の区別がつきにくい傾向があります。

つまり、子供は、本当に魔法の世界を体験できる。


そして、それは、大人になった後にも、その人に大きく影響する。



そして、デジタルならば、戦争中の国に住む子供にも届けられる。

彼らの今と未来を、絶望から一瞬救い出せる。



私が、絵本を積んだ図書館バスの黄色いバスを走らせたいと思った本当の理由に、私は、今朝、気づきました。


私は、平和な未来、に一票を投じようとしたのだと、気づきました。


そして、同時に浮かんだ新しい考えは、形ある絵本にしばられる必要はない、ということでした。


デジタルな世界が持つ、これまでの世界は持たなかった可能性に、私は、深いところで納得しました。


そして、黄色いバスを走らせたい国は、目下、内戦中です。



私が、何に賭けようとしているのか。


どうして、私は、シンボリック・モデリングが好きなのか?



そういうことが、腑に落ちた朝でした。


そして、黄色いバスの中に積むものが、少し変わった朝でした。