DAY160: クリーンランゲージというネームバリューを使わなかった理由

こぼれ話。


私はグラフィック・デザインの仕事もします。

私が仕事で作るものは、商業に関わるもので、私が依頼があって書く文章は、売上を上げるための文章です。

私自身もそもそも営業畑の出身でもあり、私がデザインするときは、数字を出すための工夫しかしません。



そんな私でございますが。


昨日、一つ、自分自身が絡む集客に関わるページをインターネットにアップしました。


相当迷って、迷って、私は2つのことを選択しました。

もしもこれが誰かから受けた仕事であれば、絶対に私はやらない選択をしました。


つまり、私は、利益を最優先には考えなかったのです。

短期的には賢くない選択をしたかもしれません。



つまり、私は、その集客ページに「本当のことだけ」を書いたのです。

できるだけメタファーを使わずに。

自分が持っている道具のことだけを書いたのです。


自分についても、大きくもなく、小さくもなく、本当のことだけを書いたのです。


使えたネームバリュー「クリーンランゲージ」という言葉も、タイトルからは外しました。これは相当迷いました。


でもねえ、私がシンボリック・モデリングで伝えたいのは、「ごめんね、デイビッド・グローブ。私が伝えたいのは、クリーンランゲージのことだけじゃないんだ」と、今、これを書いて気づきました。



私が伝えたいのは、「人の望みを叶えることを助けることができる方法」だったり、「人を助ける人に自己犠牲はいらないよ」ということだったり。

「言葉の種類を聞き分けられると、いろいろ便利だよ」ということだったり。

持ってないものに目を向けるんじゃなくて、好きなもの、できること、持っているものに注目しようということだったり。


こういう部分、それは、シンボリック・モデリングの話であって、クリーンランゲージの話ではありません。

クリーンランゲージの質問を使う技法が、シンボリック・モデリングしかないのであれば、クリーンランゲージのままでよかったかもしれません。



それから。


シンボリック・モデリングは、他の技法や、他のジャンルに親和性があるよということだったり。


そして、それらのためのモデルを生み出したのは、デイビッド・グローブじゃなくて、ジェームズとペニー、ウェンディさんやケイトリンや他の人たちの功績も大きいんだと、私は知っていたり。



クリーンでいることは大事なこと。

でも、その上で、何をやるか、そっちに私は興味があるんだなと気づきました。


クリーンでいる、までは、ファシリテーター、自分ひとりの話なんですね。


その先、そこには、助けを必要とする誰か他者がいる。


自分のために、クリーンでいるわけじゃないんです。

その誰かのために、クリーンでいる方が役に立てるから、クリーンでいましょうという話で。


(その助けを必要とする誰かは、自分自身のこともあるかもしれません。自分をクリーンに眺めるのは、もしかしたら、一番難しいかもしれません。)



より役に立てる、だから、クリーンでいる、その上で、その人が何にクリーンランゲージやシンボリック・モデリングを使うか、それは、参加者のアウトカム次第で、私には決められなかったんだな、と、今、気づきました。


だから、自分は、説明にはメタファーを使わなかった。

風景も使わなかった。



そう気づいて、気持ちは落ちつきましたが、私の中の古い営業魂は、ささやきました。

「そんなんどうでもええやんか。」


やかましい、と、私は私を退けました。笑


自分の中に、「誠実」という二文字が存在することに新鮮な驚きを感じた夕方でした。


明日には、営業魂が勝つかもしれない。

それは、誰にもわかりません。笑