DAY156: 望み
望みから生まれる望み。
リソースから生まれる望み。
この2つの望みを扱えることが、私が、シンボリック・モデリングが好きな理由のひとつです。
何も、人は、困ったことや問題からだけ、望みを生み出しているのではありません。
望みが望みを生み出したり、その人が持つリソースが望みを生み出したりしていることもたくさんあります。
何が理由で、その人がそれを望むのか、望む理由に前提をおかない、望む理由を決めつけない、そういうことも、私がシンボリック・モデリングが好きな理由のひとつです。
望むことそのものに価値をおき、望みそのものを尊重する、そういうところが好きです。
時に、誰かが何かを望むためには、その人が安心して望むための状況を整えたり、条件を揃えたりすることが必要なこともあります。
また、望む力を先に強化する必要があることもあります。
時には、望むことを禁じられてしまった状態で現れるクライアントさんもいます。
その場合、精神的に望める状態を、その人が心と体に生み出す作業を先に必要とする場合もあります。
シンボリック・モデリングでは、ファシリテーターは、その人がその状況や条件を、自分自身の力で生み出していくのをサポートすることができます。
シンボリック・モデリングの開発者のひとり、ジェームズは、彼にとっては望みとは衝動だと言っていました。
私にとって、望みとは、希望です。
望みは常に未来にあります。
望みが叶う叶わない以前に、人が生きるのに必要なものは、望みという希望だと、私自身は、自分の体験から感じています。
望みがどのような意味を持つかは、人それぞれだと思います。
望む理由もさまざまです。
それが、どんな意味を持つ望みでも、何を根拠とする望みでも、望む理由はあってもなくても、人の望みをなんの前提や決めつけもおかないで扱えること。
億万長者になりたいという望みも、過去の辛い体験から自由になりたいという望みも、明日までに書類を完成させたい、いいアイデアが欲しい、部屋をきれいにしたい、自分の時間がもっと欲しい、嫌いな上司に消えてもらいたい。
コミュニケーションがうまくなりたい。
それが、どのような望みだろうと、同じように尊重し、扱えること。
その人が、望んだ、という事実を大事にできること。
望みを生み出したことそのものを尊重できること。
それが、私がシンボリック・モデリングが好きな理由のひとつです。