2017.8.28:クリーンランゲージについての質問

うれしいことに、最近、クリーンランゲージについて質問されることが増えてきました。

よく書いているけどあれは何?とか、そんな感じ。


これらの質問は非常に有り難いです。
私の頭や心を動かすからです。
どう話せば伝えたいことを表現できるのかな、、、と。


クリーンランゲージは、質問を使う心理療法やビジネスや日常に使えるコミュニケーションで人をサポートするテクニックですが、質問は人が思考することを助けるなあとそれらの質問からも感じています。

クリーンランゲージで言われる他者に質問する時に大事なことは、「相手の話の内容に興味や好奇心を持つこと」です。

相手に興味を持つ、とは微妙に異なります。
話の内容、に興味を持つのです。
思考をサポートする時は、話の内容に着目するとスムーズです。

つまり、何を話しているかという言葉そのものに耳を傾けます。

私に質問してくる人達は、クリーンランゲージに興味がある、つまり、私の話の内容に興味があって質問してきているため、私の思考をサポートしてくれているというわけです。

なおかつ、知っていることをシェアしてよというアウトプットの要求を伴っています。

これはクリーンランゲージに関わらず、アウトプットすること(言葉や文章にして他者に表現すること)は、思考を整理するひとつの方法です。


なおかつ、私にクリーンランゲージについて質問してくる人達は、クリーンランゲージについての知識がないことがほとんどです。
知識がない、つまり、前提や思い込みがない。

それらの人は、真っ白な状態で、質問しています。
クリーンな態度、とクリーンランゲージでいう時の態度が自然にあります。


これは、また、クリーンランゲージの質問を使う時の前提です。
クリーンランゲージのクリーンは、自分の価値観や思い込み、決めつけで、相手の世界観や価値観(つまり相手が話している内容や相手の心)を汚さないという意味です。


何も知らないことを尋ねるときに自然に存在する状態は、クリーンです。

自分の価値観や思い込み、決めつけは、自分が何か知っている時に発生します。
それは存在して当然の自然なことですが、それを相手に押し付けないということ。

話を聞く時に、私だったらこうだな、と自分に照らし合わせて考えない、言葉の裏や奥にあるものを推測しない状態です。

言葉の裏や奥にあるものを推測しないで、相手に尋ねます。

それが、クリーンランゲージの質問です。


言葉の奥にあるもの、言葉の裏にあるものは、話している本人も把握していない場合が多々あります。
言葉になっていない願いや思い。

言わないだけではなく、気づいていない場合がたくさんあります。

その気づいていないものを、こちらの価値観や思い込みで推測して、「こうでしょ?」というのではなく、相手から引っ張りだし、相手自身が気づくサポートをする、それがクリーンランゲージの質問です。

それらは、ものすごくシンプルな質問です。

クリーンな態度で、相手の話を興味や好奇心を持って聞き、相手の気づきや相手のアウトカムを満たすことを、シンプルな質問を使ってコミュニケーションを通じてサポートする。


クリーンランゲージを短く簡単に言うと、そんな感じです。

サポートする時に使うテクニックです。


ですから、日常でいつもいつも使う必要もありません。
日常で、誰かとコミュニケーションする時、そこに何か困ったことがあった時や、相手の言葉の裏や奥が知りたい時などに使えます。

日常では、アウトカムは多数存在することがほとんどです。
友人同士の普段の会話などは、互いにアウトカムを抱えていますので、クリーンランゲージはうまく機能しません。

例えば、どこに行きたい?と相手に尋ねる時に、(私はここに行きたいんだけど)という自分のアウトカムがすでにあることなどは多々あります。

この自分のアウトカムは前提です。
前提がある状態では、クリーンランゲージは機能しません。

また、この前提は別に存在してなんら問題ありません。
2人の関係に問題がなければ、前提は問題になりません。


どこに行きたい?と尋ねて、あそこに行きたい!と相手が答えた時。

さあ、、、これは問題か否か?
問題発生ならクリーンランゲージは使えますが、クリーンランゲージが必要かどうかは、両者の関係性次第、そこまでの話の流れ次第です。
また、クリーンランゲージが重要視するのも、その状況や話の流れ(文脈)です。

この例では、いくつかのクリーンランゲージが使えるかもねという状況が、裏にある可能性はあり、何パターンも質問が予想されます。

誰にクリーンランゲージの質問が必要かということも、立ち位置を見る必要があります。

問題はない場合もあり、問題がなければ、クリーンランゲージの質問は必要ありません。
それぞれがアウトカムや前提を持って話をすることは、問題のない関係性では問題にはなりません。
意見の押し付け合いも、その話のテーマによっては、友達関係では笑いを生みすらするかもしれません。

クリーンランゲージは、神経質になることを、要求しているわけでも、いつもいつもクリーンな態度でいなさいと要求しているわけでもなく、クリーンランゲージは、ただ、コミュニケーションの方法のバリエーションのひとつです。


相手をサポートする必要、相手の言葉の奥を知る時がある必要、相手から創造性を引っ張りだす必要、そういう状況がある時に使えるテクニックです。


とかいろいろ、クリーンランゲージについて質問してくれる人々のおかげで、私の頭の中は整理されていくのでした。